飯田市で朝からデイキャンプでもしようかと思い立ち、ポップアップテントを持参して妙琴公園キャンプ場を訪れました。
夜は市内のゲストハウスに泊まる予定だったのでお酒は飲めない。というか仕事にならないので、美味しいお茶を淹れることに。
向かったのはキャンプ場から程近くにある名水「猿庫(さるくら)の泉」。
何の気なしに訪れた湧水処ですが、お殿様も認めた名水だと知ったのはお茶を淹れた後のことでした。
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飯田城主の「御茶ノ水」
東京都にある「御茶ノ水」はその名の通り、徳川家のお茶を淹れるための水が湧いたことに由来しますが、「猿庫の泉」は飯田城主の「御茶ノ水」だったようです。
中央アルプス山系の花崗岩帯から湧き出る甘くてやわらかい水は、昔から「お茶に適している」と評判でした。
飯田藩主で老中まで出世した堀親寚(ほりちかしげ)が飯田城内に茶の湯を点てるための数奇屋を建て、毎朝家臣に湧水を汲んで来させたという故事も残っています。
飯田と木曽エリアをつなぐ大平街道から北へ入り、風越山の麓を登っていくと案内看板が見えます。
車を停めてさらに5分ほど山道を登れば、かしこから水の音が聞こえてきました。
手水鉢にちょろちょろと流れ落ちる湧水を、用意していた空のペットボトル2本いっぱいに汲んでいきます。
いつもならコーヒーを淹れるところですが、南信州といえばお茶。
飯田城下町では茶の湯とともに和菓子の文化も広まりました。
名水で淹れたお茶を、飯田城主御用達の銘菓「名代 大きんつば」と共にいただきました。
自家製の餡に薄い皮をつけて焼き上げる「和泉庄」のきんつばは甘すぎず、お茶の味わい深さと絶妙なコンビネーションを生み出します。
ところで飯田市唯一の日本酒の酒蔵「喜久水酒造」には、名水「猿庫の泉」を仕込み水に使用した純米吟醸「猿庫の泉」があります。
お茶も日本酒も水が命。飯田城主の「御茶ノ水」は今でも地元の人々に愛され、大切に守られ続けています。
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