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千曲市のあんずは花だけじゃない!「あんず収穫」体験で学ぶ“果実”の魅力に迫る

長野県の杏(あんず)の生産量は日本で2番目に多く、中でも千曲市は長野県随一のあんずの生産地として知られています。

あんずといえば、桜より少し濃いピンクの花が特徴的。3月下旬〜4月上旬に見ごろを迎え、千曲市では「あんずまつり」も開催されます。

しかしあんずは花だけじゃない!千曲市では生食用の貴重なあんずも栽培されており、収穫体験や販売イベントが開催されているのです。

そこで今回はそんなあんずの産地・千曲市で、美味しくて栄養たっぷりな“果実”の魅力に迫ります。

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千曲市旅プラン特集

あんずといえば花見が有名?

千曲市は「日本一のあんずの里」を謳っており、70年の歴史を誇る「あんずまつり」は毎年約6万人が来場する一大イベント。

桜より少し濃い目のピンクで四方に花を咲かせるあんずの花は、信州の春を先取りする美しさです。

あんずは風邪予防&美肌効果バツグン!

あんずの実に含まれる栄養素の中でも注目されるのが「βカロテン」。

βカロテンは皮膚や粘膜を丈夫にし、アンチエイジングや美肌にも効果がある栄養素です。

あんずはβカロテンの含有量が果物の中で2番目に多いことから、ますます注目度が高まっているのです。

また相互作用的に抗酸化作用や免疫を高める効果があり「ビタミンACE(エース)」とも呼ばれるビタミンA,C,Eがすべて含まれているのも大きな特長。風邪予防になるのはそのためなのですね。

ほかにもあんずには体内の余分な水分を排出し、むくみを解消する効果もあるのだそう。

あんずは健康維持と美容効果を同時に得られるスーパー果実だということが分かりました。

あんずの果実は「品種」がたくさん!

長野県は国産あんずの生産に力を入れており、育種試験により数々の品種を生み出してきました。

それぞれ味や食べ方、用途が異なります。現在千曲市で栽培されているあんずの品種は以下の通り。

品種名原産地味、用途、特徴 など
平和(へいわ)千曲市森甘味が少なく、酸味が強いジャムやシロップ漬け、干しあんずなどの加工用に適している。実は 50g ~ 70g 前後6月中下旬から出荷大正時代初期に森在住の南沢氏が自家あんず園の偶発実生から発見。第一次世界大戦の終結を記念して命名された品種。
信山丸(しんざんまる)長野県果樹試験場甘みが少なく、酸味が強いジャムやシロップ漬け、干しあんずなどの加工用に適している。実は 40g ~ 50g 前後とやや小ぶり6月中旬から6月下旬にかけて出荷昔から作られている品種だが、育成が難しく、また、生産農家の減少により「幻のあんず」という異名を持つ
信州サワー(しんしゅうさわー)長野県果樹試験場甘味は中程度で酸味も中程度生食、加工ともに適している。実は平均 70g~80g。6月下旬から7月上旬にかけて出荷。
昭和(しょうわ)千曲市森甘味は中程度で酸味が強いシロップ漬けに最適実は平均35gと小ぶり。6月下旬から出荷昭和15年頃に森在住の西村氏が自家あんず園で偶発実生したことから発見。元号「昭和」から命名された品種。
ハーコットカナダ甘味が強く、酸味は少ない生食に適している。現在プレミアム化が進められている。実は80g~100g前後と大粒。裂果し(割れ)やすくデリケート。7月上旬から出荷。
信州大実(しんしゅうおおみ)長野県果樹試験場甘味が多く、酸味は中程度生食、加工ともに適している果肉がしっかりしており実崩れしにくいため、シロップ漬けがおすすめ。実は80g ~100g前後と大粒。7月中旬から出荷。
信月(しんげつ)長野県果樹試験場甘味が多く、酸味は中程度生食、加工ともに適している。実は平均 80g。7月中旬から7月下旬にかけて出荷森地区で最後に出荷される品種。

あんずを収穫しよう!

あんずの果実に関する知識を得たので、実際にあんずの収穫をしてみましょう!

栄養たっぷりなあんずの果実がなるのは、6月下旬から7月中旬頃。6月末には毎年「あんずフェア×うまいもん展」が行われ、生あんずやあんずの加工品が販売されています。

ということで毎年あんずフェアと同時期に開催されているあんず収穫イベントに参加させていただきました。

あんずの栄養価については、管理栄養士の白石さんがていねいに解説してくださいました。

主催しているのは、交流型シェア農園プラットフォーム「SATOYAMA(サトヤマフッド)」さん。荒廃農地(耕作放棄地)の増加する里山を身近に感じられる、里山体験学習イベントや収穫祭などのイベントを定期的に開催しています。

主催の田村さん
あんずの食べ方について解説してくれました。

千曲市内外、長野県外からの参加もあり、常連のファミリーもいるようでした。

今回畑を貸してくださった北條さん

今回収穫するあんずは主に2種類。

まずは加工用に適した「信山丸(しんざんまる)」をいただきます。小ぶりで酸味の中に甘みを感じました!育成が難しく、生産者も減少していることから「幻のあんず」と呼ばれているのだそう。酸味多めでしたが、周りのちびっ子たちは美味しそうに頬張っていました。

次に生食にも適した「ハーコット」。こちらは信山丸より2回りほど大きく、かつ甘みがしっかり感じられました。生食できるあんずは珍しく、かつ1週間ほどしかもたないため高価な品種だそうです。

一通り説明を受けた後は収穫タイム!

大人も子どもも夢中になってあんずを収穫していました。低い位置は大人が採りづらいため、小さな子もあま〜いあんずをゲットできている様子。

素手で割って食べられるので手が汚れないのが嬉しい!

今回収穫したあんずはそのまま食べても良し!

加工する場合はあんずソースやあんずシロップ、あんずジャムにあんず酒などさまざま。

わたしは信州大実を生食でいただきつつ、信山丸をあんず酒に漬けてみました。

今回あんず狩りに参加したメンバー

交流型シェア農園プラットフォーム「SATOYAMA(サトヤマフッド)」

里山を新しいかたちで未来に受け継ぐ交流型シェア農園プラットフォーム。長野県千曲市森地区の「あんずの里」をより身近に感じてもらうために、農地の一部をシェア農園として開放する他、里山体験学習、花見や収穫祭などのイベント、収穫物・加工品の定期的なおすそ分けなど、様々な企画を千曲市との協働事業として実施しています。イベント情報が知れる加入無料の「LINEオープンチャット」、シェア農園に投資して里山を満喫できる「オーナーパス」など提供中!

LINEオープンチャットはこちら
フロスタ戸倉上山田温泉:https://www.frosta.jp

うまいもん展では生あんずの販売も!

毎年開催される「あんずフェア×うまいもん展」では、生あんずの販売が行われています。

午前中、早い時には1時間ほどで完売してしまう人気商品なので、ご来場はお早めに!

イベントはすごい人で賑わいます
あんずの加工食品も販売しています!

生あんずのほかにも千曲市内外の「うまいもん」が集結しています。

この機会にあんずの花だけでなく“果実”の魅力を存分に味わいたいですね。

あんずの果実の魅力 まとめ

あんずの花だけじゃない、果実の魅力をご紹介しました。

保存可能期間が短いため市場にはなかなか流通しない生あんずや、千曲市で生まれた栽培の難しい「幻のあんず」など、このときこの場所でしか味わえない品種も少なくありません。

その美味しさを体験しにあなたも千曲市に訪れてみてはいかがでしょうか。

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