サイトアイコン Skima信州-長野県の観光ローカルメディア

「お彼岸」本当の意味って?何をするの?由来や食べるものを解説

2023年3月18日〜3月24日の1週間は、春のお彼岸(おひがん)です。

聞いたことはあるけれど、何をする日なのか、どんな意味があるのかよく理解していない方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事ではお彼岸に関するひととおりの知識をまとめてご紹介します。

お彼岸とは?仏教行事のひとつ

お彼岸とは日本の仏教の行事のひとつで、先祖の霊を供養したり、自身の精神的な浄化をしたりする期間です。

お墓や仏壇の掃除をしたり、お盆と同じようにお供物をしたりする地域が多いです。

また「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉がある通り、春分(3月20日頃)と秋分(9月20日頃)にそれぞれ7日間ずつ行われます。

▼お彼岸ざっくりまとめ

  • いつ?:春(春分の前後7日間)と秋(秋分の前後7日間)
  • なぜ?:彼岸=あの世との距離が最も近くなるため
  • 何をするの?:先祖のお墓参り、お墓や仏壇の掃除など

お彼岸の由来は「六波羅蜜」にあり!

大乗仏教では悟りの境地、つまり彼岸に至るために現世で「六波羅蜜(ろくはらみつ)」と呼ばれる6つの修行を行います。

▼六波羅蜜の修行とは

  1. 施しという完全な徳 (布施波羅蜜)
  2.  戒律を守るという完全な徳 (持戒波羅蜜)
  3. 忍耐という完全な徳 (忍辱波羅蜜)
  4. 努力を行うという完全な徳 (精進波羅蜜)
  5. 精神統一という完全な徳 (禅定波羅蜜)
  6. 仏教の究極目的である悟りの智慧という完全な徳 (般若波羅蜜) 
ブリタニカ国際大百科事典より引用

お彼岸の時期は彼岸(=あの世)との距離が最も近くなるといわれているため、この時期に修業をすることで悟りやすくなるのです。お彼岸の時には意識して良い行いをしたり、自身の行動や言動を省みたりできると良いかもしれませんね。

「波羅蜜」は般若心経の「波羅蜜多」と同じ意味で、サンスクリット語の「パーラミター」に由来しています。日本語では「至彼岸」「到彼岸」と訳され、「悟りを開く」という意味があります。

ちなみに「お彼岸」の概念はインドや中国にはなく、日本独自の習慣なのだそう。発祥は平安時代まで遡るとされており、だんだんと先祖供養の行事になって行ったのだとか。

お彼岸の日はどうやって決まるの?

お彼岸は7日間行われますが、どのように決められているのでしょうか?

春は「春分の日」を中日として前後3日間ずつの7日間、秋は「秋分の日」を中日として前後3日間ずつの7日間行われます。

お彼岸にすること

お墓参り

お彼岸にお墓参りをする方は多いかと思います。

先祖供養の気持ちを込めてお墓の掃除とお墓参りを行いましょう。

時間の指定などはありませんが、なるべく早い時間に行うのが良いとされています。

お仏壇の掃除

お墓とともにお仏壇の掃除もしておきましょう。

日ごろからこまめに掃除をしておき、お彼岸の時に大掃除をするというイメージです。

お彼岸には何を食べるの?長野県民は天ぷら饅頭も

天ぷら饅頭

お彼岸に供えるものは地域によって多少差がありますが、一般的に「春はぼた餅」「秋はおはぎ」といわれています。

春のお彼岸に供えるぼた餅はこし餡、秋のお彼岸に供えるおはぎは粒あんです。

ちなみに長野県ではお盆と同じようにお彼岸にも「天ぷら饅頭」を食べるご家庭も多いよう。これはお供えしたお饅頭が硬くなっても食べられるように工夫したものだと考えられます。

春の「彼岸桜」秋の「彼岸花」

春には「彼岸桜」秋には「彼岸花」のイメージも強いですね。

彼岸桜(ヒガンザクラ)はソメイヨシノよりも早く、お彼岸の頃に咲く桜です。

彼岸花(ヒガンバナ/曼珠沙華)は9月下旬に咲く花です。

それぞれお彼岸の頃に咲く花であることから「彼岸」の名前がついています。お寺やお墓に植えられていることが多いのも同じ理由です。

「お彼岸」の意味や由来まとめ

「お彼岸」の意味や由来をまとめました。

お墓参りやお仏壇掃除ができないという方も、いつもより身の回りや身近な方に気をつかってみる時間にしても良いでしょう。長野県では天ぷら饅頭を食べるという風習も面白いですね。

春と秋、年に2回だけのお彼岸を穏やかな気持ちで過ごしましょう。

▼スキマのお役立ち記事

モバイルバージョンを終了