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スキー場のその先へ。冬の北八ヶ岳「北横岳」へご案内!

北横岳登山

長野県茅野市と佐久穂町の境に位置する北八ヶ岳の「北横岳」。正式名は「横岳」ですが、八ヶ岳に同名の山があり標高も高いため、北横岳と呼ばれています。“八ヶ岳ブルー”と呼ばれる、抜けるように真っ青な空で有名な八ヶ岳の空。冬は真っ白な雪景色とのコントラストがよく映えますね。

この日は運良く一日中、快晴に近い晴れでした。

北にある横に長い山「北横岳」

八ヶ岳の北側に位置する「北横岳」。

北横岳は、“南峰”“北峰”があり、その名の通り横に長い山です。2,500m近くある山ですが、途中までロープウェイで上がれるので、手軽に登れるところが魅力的。そのため縦走をしなければ初級者向けと言われており、冬山の経験値が浅い登山者にも人気です。

【北横岳データ】
■所在地:長野県佐久穂町・茅野市
■標高:北横岳・北峰2,480m(登山口からの高低差336m)
■歩行距離:7.1km(三ツ岳経由)
■消費カロリー:1,100kcal
■装備:アイゼン、スキーウエア・帽子・手袋等のスキーの格好、サングラス、そのほか通常の登山装備

まずはロープウェイで空中散歩

駐車場は、ピラタス蓼科スノーリゾート(スキー場)と一緒です。それもそのはず、今回の目的地「北横岳」は、スキー場のその先にあります。

スキーヤー、スノーボーダーが利用する北八ヶ岳ロープウェイに乗って、一気に2,237mの登山口へ向かいます。もちろん「ゲレンデを駆け上がれる!」という猛者であれば、ロープウェイを使わずに登山口へ行くことができます。shinshu♡sanpo*は、ゆる登山派なので、楽をしてロープウェイに乗っちゃいます。

なかなかゲレンデを空から見下ろすことないので、不思議な感覚です。まるでドローンからの景色を見ているようでした。

【北八ヶ岳ロープウェイ】
■料金:2,100円(おとな往復)※JAF、モンベル会員カード等があれば割引が効くかも。詳しくは窓口でご確認ください
■乗車時間:7分間
■運転間隔:運行時間内、20分間隔で出発

ここで大事な注意点。季節によって、開始時間・最終便が変わります。縦走する場合は早朝から行動開始したいですし、帰りの時間も最終便に間に合うように戻ってこなくてはなりません。

山行計画の際には、必ずその時期のロープウェイの営業時間も考慮してください。

坪庭から北横岳へ出発!

10時30分。

少々ゆっくりとした山行計画でロープウェイの終着駅「坪庭」へ到着。キツツキが出迎えてくれました。

ここでアイゼンと、靴やズボンの裾をカバーする“スパッツ(またはゲイターとも)”を装着します。スキーウエアなど、すでにパウダーガードがついているものを着ていれば、スパッツは必要ありません。自分の持っているものに合わせて適宜アイテムをご用意ください。

装着したら、いざ、北横岳へ出発です。

ここから先は一面、白銀の世界。

たとえ晴れていたとしてもサラサラの雪が風でぶわっと舞い上がり、誰かが通った踏み跡は、新雪が積もったかのように消えていきます。

道を踏み外して、ヒザまでズボッ……なんてことが何度あったことか。人生の道も踏み外してばかりなので、こんな時くらいは気を付けなければ。

雪景色と青空の「北横岳ヒュッテ」

雪の平原である坪庭の遊歩道(であろう場所)を越え、一時間ほどで「北横岳ヒュッテ」に到着しました。

空が良い!雪をかぶった木々が良い!建物が良い!トーテムポールが良い!そして看板が良い!

おっと、テンションが上がってしまいました。みなさんも来たら絶対に同じ気持ちになるはずです。トイレ休憩をして、さらに先を目指しましょう。北横岳・南峰は、そこから数分間、林の中を歩くと到着します。

余談ですが、この日、山頂付近は爆風でした。爆風スランプです。走れません。

強風訓練をしているかのようでした。実際にいろんなものがふっ飛ばされていました。手袋、帽子、人までも……。特に小さいものや薄いものは飛ばされやすいので、しっかりと肌身離さず身につけておいてください。

大パノラマの「北横岳」。ただし強風です

南峰から北峰まではほんの数分です。ただし、強風ですが。北峰まで来ると北アルプスをバックにドーンと蓼科山、右の遠くのほうに浅間山が見えてきます。ただし強風ですが。

山頂に着いたという感動より、強風に耐える体幹トレーニングとしてこの状況を乗り越えることに快感を覚えてきました。ここはいつもこうなのでしょうか。木の枝がそれを物語っていますね。

北峰から南峰へ戻ると、ご褒美が待っていました。行きで背中側になっていた方角は、贅沢に南八ヶ岳を一望できるのです。

左から、硫黄岳、横岳、赤岳、阿弥陀岳、権現岳と続きます。ただし、強ふ……。

足を延ばして凛々しき「三ツ岳」へ

北横岳ヒュッテまで戻ってくると、時間は12時。休憩スペースはありますが、歩いて5分の、ほとんど誰もいない七ッ池でお昼にしました。お昼が終わり13時。もう少しまわれるかも、ということで、三ツ岳まで足を延ばしました。北横岳ヒュッテから15分ほどです。

三ツ岳はゴツゴツした岩肌が特徴的な凛々しい姿。夏場は直登コースから岩登り感覚で上がるルートもあるそうです。三ツ岳からも、さっき登ってきた北横岳のほか、浅間山、八ヶ岳、遠くには南アルプスも見えました。

冬の「北横岳」登山まとめ

遠くに見える山を眺めながら、次はあそこに登ってみたい、あっちに登って逆にこの八ヶ岳を見てみたいと心を躍らせるには最適かもしれません。または、あのとき登った山だ、あれは○○山だ、というふうにご自身の知識と経験を復習しても楽しいかもしれません。

みなさんも思い思いの山頂の楽しみ方を見つけてみてくださいね。ただし強風ですが。興味のある方はわたしの書いた雪山登山デビューにぴったり!ウワサのガトーショコラを臨む「黒斑山」もあわせてご覧ください!

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