武田氏ゆかりの山城である「竹山城」に登ってきました。
片道約20分、往復で休憩入れても1時間ほど。ちょっとした散歩にちょうど良いコースです。別名は象山(ぞうざん)とも呼ばれ、松代町では馴染みの深いお山でもあります。
今回は象山神社スタートで象山地下壕ゴールのぐるっとコースをご紹介します!
▼参考書籍「いざ!登る信濃の山城」
竹山城の基本情報
名称 | 竹山城(象山) |
ふりがな | たけやまじょう(ぞうざん) |
所在地 | 長野県長野市松代町 |
駐車場 | 象山神社発着 |
標高 | 474.8メートル |
標高差 | 120メートルほど |
撮影日 | 2023年5月 |
▼竹山城のマップ
竹山城の歴史|西条氏の要害城として築城
竹山城は清野氏一族の西条氏が要害城として築城したそうですが、詳細は不明。要害城とは攻めにくく守りやすいお城のことで、いざという時に立て籠もる役割を持っていたそうです。ちなみに清野氏は村上氏の有力な支族です。
武田氏が入った後は、海津城(現松代城)防衛のために改修されました。
江戸期に真田氏が松代に移った際、山の斜面に竹を植えたので竹山と呼ばれたといわれています。
佐久間象山の生家「象山神社」からスタート!

今回は象山神社に車を停めさせていただき、傍にある登山口からスタートしました!
象山神社は地元の名士であった佐久間象山をご祭神としており、生家の敷地内に鎮座しています。「しょうざん神社」ではなく「ぞうざん神社」と読みます。
お名前の由来はまさしく今回登る「象山」なのですが、実はこの山は佐久間象山に「象山(ぞうざん)」と名づけられるまでは「竹山(たけやま)」と呼ばれていました。その辺のいきさつは下の記事をご覧ください!
他にも佐久間象山関連のスキマ記事を載せておくので、登城前の参考にどうぞ。

狭い私道(?)を抜けると小川を抜けて登山口に辿り着きます。

ゆるやかな登り道が続きます。山城にしては登りやすいぞ!



象山貯水池を通り、東屋を抜けます。

ゆるやかとはいえ狭い山道が続きますので、登山用の服装や靴でお越しくださいね。

体力のないわたしはすでに疲れが見え始めた頃でしたが、15分ほど歩くとパッと開けた場所に出ました。
竹山城(象山)の頂上を目指す

ここが頂上か!と思いきや、公園に出たようです。二の郭があった場所ですね。

真ん中を突っ切って、主格のある頂上を目指します。尾根のような感じになっていますね。

最後は少しだけ傾斜が急になっていました。

頂上に到着!
ちょうど地元の小学生たちが遠足?に来ていて賑わいを見せていました。上の写真。左に見えるのは松代町広報塔、右は佐久間象山の石碑です。

主郭は開けており、善光寺平と千曲川の向こうに北アルプスをはっきりと望むことができました。晩春を迎え、雪解けを始めた山容がひときわ美しい季節です。
象山山頂でおやき休憩

山頂で食べようと、近くの「歌月堂菓子店」でおやきパンを買っていました。ふんわりパンの中にナスやあんこが入って美味しいのです。

山頂は小学生たちが探索中だったので、少し降りたところで食べました。帰りは元来た道を戻らず、象山地下壕方面へと向かいます。

象山のカシワを見て帰ろう

休憩場所からすぐ近く、帰り道には「象山のカシワ」がありました。樹齢は約400年、カシワの樹木として長野県で唯一天然記念物に指定されているそうです。
大きな葉っぱはご飯やお餅がくっつかないことから、カシワ餅などに使われていますね。

明らかに周辺の木々とは異なる、どっしりとした荘厳さを感じさせる巨木です。
ゴールは象山地下壕!

ゆるやかな山道をゆっくりと降りていくと、象山地下壕の真上に出てきました。

ゴールです。
観光に来た方はせっかくなので地下壕も歩いてみると、より松代町の歴史に触れられるかもしれません。

象山神社へと戻るルートには恵明禅寺というお寺があります。1677(延宝5)年に三代真田幸道公が開基し、その妻である豊姫(あんず姫)の墓所がある場所。豊姫はこの地にあんずを広めたお姫さまとして知られています。

小川沿いにのどかな小道を進むと、象山神社へと戻ってくることができます。
ゆっくり散策して1時間ほどのショートハイキング。みなさんもこの記事を参考に、ぜひ登ってみてくださいね。
▼城跡・山城のスキマ記事
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