旅先ならサウナじゃなくてもととえる⁉️上田で“擬似サウナ”旅したら本物に打ちのめされた話

旅とサウナが好きならば、一度は体験してみたい「サウナ旅（サ旅）」。

旅先という非日常感がもたらすワクワクがいつものサウナ体験にスパイスをも与えます。

そんな時にふと考えつきました。

もしかして、サウナじゃなくても“ととのう”ことはできるのではないか？

旅先でととのうことができれば、サウナに入らなくても“擬似”サウナ旅になるんじゃないか？

今回はそんな思いつきから始まった実験的な旅プランのご提案です。

ついでに上田市のアクティビティからグルメまでしっかり堪能できるので、普通の観光モデルとしてもご活用ください。

＼信州上田観光協会×Skima信州／

そもそもサウナで「ととのう」原理とは？

そもそもサウナで“ととのう”とはどのような原理から起こる、どんな状態を指すのでしょうか。

加藤容崇著『医者が教えるサウナの教科書』を参照しながら簡単に解説します。

サウナは「サウナ→水風呂→外気浴」がワンセットで、３〜４セットやるのが基本だそう。

ととのうとは、“サウナ後の心身ともに非常に調子がいいと感じられる状態”を指します。急激な温度変化が身体に適度な刺激を与えて交感神経と副交感神経が働くことにより、自律神経が整っていくことから起こるのです。

つまり「急激な温度変化」や「適度な刺激」があればサウナと同じような効果が得られるのでは？というのが今回の仮定です。

まずは激流のカヤック体験で千曲川へイン！

季節は夏。すでに暑さから交感神経が働いている気がします。

そんな暑さの中で最初に向かったのは、日本一長い川として知られる「千曲川（ちくまがわ）」。長野県外では「信濃川（しなのがわ）」のほうが馴染みがあるかもしれません。

今回のカヤック体験を提供してくださったのは、上田市の「サニーキャンプフィールド」さん。SUPやマウンテンバイクツアー、里山トレッキングなどのアウトドアスポーツのほか、ヨガや滝行リトリート、アウトドアサウナなどのリラクゼーションプログラムも豊富に取り揃えています。

これらの体験を組み合わせ、自然の中で身体を動かしたあとにリラクゼーションプログラムを行うことで心身ともに解きほぐしていく「アクティブウェルネスプログラム」を行なっているのが特長。身体を動かした後にリラックスする仕組みは、サウナのリズムにも似ていますね。

カヤックは何度か体験したことがありましたが、波のある中ではまるで別物！カヤックというよりはラフティングに近く、想像以上にエキサイティングなものになりました。

写真でどれだけ伝わるか不安ですが、川というものは遠くから見る以上に激しく流れています。

圧倒的な自然の力になすすべもなく流されていく私たち。それが楽しくもあり、怖くもありました。「川遊びをするときにはライフジャケットを着用し、濁った川には入らない。水に浸かるのは膝下までなど、安全に楽しんでもらいたいと思います」と田中さん。

当初の予定ではカヤックで身体を動かし、その後川で水浴びをしてサウナのような効果を得ようと考えていました。

しかし今回は「ダウンリバー」と呼ばれる川下りでのカヤック体験。湖や海とは異なり荒波の中を進むため、かなりの水しぶきを全身に浴びることとなりました。さらに終わった後のリラックス状態で副交感神経が働き、適度な疲労感とともに多幸感が得られます。

これでサウナ１セット分の効果が得られたことでしょう。

べんがる名物の「激辛カレー」で交感神経を働かせる

さてお次は「激辛グルメ」。

暑い夏に食べる激辛グルメは、サウナに入っているのと同じくらいの効果があるのではないでしょうか？

そんな気持ちでやってきたのは、上田市の市街地・海野町商店街の脇道にあるカレー専門店「べんがる」。創業は1964年。かの池波正太郎も常連だったという正真正銘の老舗店です。

甘口、中辛、辛口など幅広く取り揃える中で「極辛」表記があるのが「チキンクリマーカレー」です。見た目はそれほど辛そうには見えませんが、食べているうちに止まらなくなってくる汗がその辛さを物語っています。

「その時は辛い辛いと思っても、しばらくするとまたあの味に出会いたくなるのがべんがるさんのチキンクリマーカレーなんです」と推薦者。ほかに数量限定の「信州産ポークカツカリー」もおすすめ！かなり量があるため、カツだけ何人かでシェアするのもアリです。

先ほどまでは外を歩くのも暑かったはずなのに、激辛カレーの後に店外へ出ると「涼しい」と感じる不思議。これで２セット目になったはずです。

〆はご褒美デザートで気持ちもととのう！雪屋Concoさんで絶品かき氷を

激水と激辛でととのったところで、〆のご褒美デザートが食べたくなってきました。

サウナといえば、サウナの後に食べる「サウナ飯（サ飯）」も魅力のひとつです。

サウナの後はエネルギーが消費されているため塩分や糖分を欲するようになり、ご飯やデザートがより美味しく感じるのだそうですよ。

やってきたのは上田駅近くの天神商店街にある、カフェ「甘味処 雪屋Conco」さん。

築80年以上の三軒長屋古民家をリノベーションした和モダンなお店です。

雪屋Concoさんの看板メニューは「雪（かき氷）」。

雪のようにふわふわな氷は、時間をかけて凍らせた「信州の純氷 上高地」を使用しています。

今回は大人気の「雪くまシリーズ」のラズベリー味を注文しました。シュークリームのお耳にアイスクリームのお口がなんとも言えません。チョコ味の六文銭をトッピングしたらご当地感満載！

見た目以上にボリューミーで、ラズベリーソースと練乳を追いがけするとさらに濃厚な味わいを楽しむことができました。

動いて食べて、もう眠い。サウナ後に感じる脱力感に似ている気がします。

最後はやっぱり本物のサウナ！

ここまで引っ張っておいてなんですが、やっぱり最後は本物のサウナにも入りたい！

上田市にはサウナのできる施設がたくさんありますが、今回は上田駅としなの鉄道西上田駅の中間にあるプライベートサウナ「hyvä sauna（ヒュバサウナ）」さんにお邪魔しました。

フィンランド式の薪ストーブを採用し、日本三大美林と謳われる木曽檜にこだわっています。

あらかじめお伝えしておくと、「サウナがなくても結構整った感じあるな〜」などと話していた私たちの考えは、この後すぐさま打ち砕かれることになります。

劇場型のサウナは寝転んでもよし、座ってもよし。4〜5人がゆったり入れるくらいの広さです。

今回は「日本酒ロウリュ」。発酵させた麹を使ったアルコールのない醸造酒だそうで、お米の優しい香りが広がります。

もちろんアウフグースも！

※ アウフグース：ロウリュの後に立ち上った蒸気をタオルなどで煽ぎ、熱い風を送ること。

「密閉空間で生まれる“コミュニケーション”もサウナの魅力なんです」と、オーナーの宮尾さん。上田市出身の彼は、温泉での交互浴をきっかけにサウナの魅力に目覚め、サウナ愛からヒュバサウナをオープンしました。

コミュニケーションが生まれる仕掛けづくりにこだわって設計しており、最近では上田市と共にサウナとワーケーションを組み合わせた「サウナケーション」も推進しているそう。

ヒュバサウナやサウナケーションの詳細は『うえだトリップなび』をご覧ください！

※ ここからはカメラの入れない世界と化しているので、文章だけでお届けします。

すでに充分整い始めていた２セット終了後の私たちに「とっておきがある」と手渡されたのはサウナハニー。顔や手足に塗り込むと、発汗で開いた毛穴から浸透・保湿してくれるのだそう。

始まったのは、サウナの本場・フィンランド&エストニア帰りの宮尾さんが持ち帰ってきた「サウナ儀式（Sauna Ritual）」。サウナ・リチュアルとはサウナマスターが場を色んな意味で、時には熱く盛り上げ、時には瞑想の世界へいざない、参加者たちとの一体感を創り出す参加型のサウナ体験。

今回は、中でも「バイキングサウナ」と呼ばれるもの。

「お前たち、準備はいいかー！！！！」

「？？！」

ズドンと胸に響く音楽と共に行われる海賊のような掛け声とテンションが、身体だけでなく心のボルテージも上げていきます。

「もういっちょいくぞー！！！」とロウリュが追加されると、思わず「うおーーーー！！！」と声が上がります。

「痛い痛い！！」もはや熱さというよりは痛さ。でもなぜか嫌いじゃない！

限界を迎えようとしたそのとき、バケツに入った氷水を頭からぶっかけられます。

「ありがたい！！」

極限状態で与えられた天からの恵みに、思わず感謝の言葉をあげる参加者たち。

熱さの中を黙々と耐える。そんなサウナの固定概念が真っ向から崩されていきました。

どんどん溶けていく氷を手にしながらひたすら熱さに耐えていると、最後のカウントダウンが始まります。

「「「３、２、１！！」」」

「うおーーーーー！！」

すべてが終わって水風呂に頭をつけると、今までの数分間は夢だったのではないかと思うほど安らかな気持ちになっていました。

水風呂からあがると「外気浴のときにくわえてね」とグレープフルーツの盛り合わせが渡されます。

わけもわからずグレープフルーツをくわえながら横になる一同。うまい……。

これがサウナか……。

胸に大きな衝撃をくらったサウナ体験でした。

（※一組一組にあわせたホスピタリティのため、グループによってサービス内容が異なります）

擬似サウナと本物サウナが味わえる上田へ

擬似サウナ旅を体験した後に本物のサウナに打ちのめされる。

これほど幸せな衝撃はなかなかありません。

サウナが好きな方も、そうでない方も、擬似サウナ旅をしに上田へ！

＼信州上田観光協会×Skima信州／

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