100円からでもドキドキハラハラを楽しめる、競輪というスポーツをご存知ですか?
競輪(ケイリン)は、9人(または7人)の選手が自転車で走り、誰が1番にゴールできるか競うスポーツ。日本発のスポーツ「ケイリン/KEIRIN」として、男子の正式種目にもなっています。
今回、千曲市にある「サテライト信州ちくま」で、公営競技としての競輪を体験してきました!
競輪は、オートレース、競艇、競馬と同じく「公営競技」。公営競技とは、「国が所管する、ギャンブルとして行なわれるスポーツ」です。つまり、“国が認めているギャンブル”と言ってもいいでしょう。
うーん、ギャンブルって、ちょっと近寄りがたいかも…。
当初はそんなイメージがありましたが、実際に体験してみると、事前に抱いていたイメージは偏見だったことに気が付きました。
初めての競輪、はたして取材班の勝敗の行方は・・・?
試合中の駆け引きやハラハラな試合展開を見るたびに、思わず熱くなってしまう「競輪の魅力」について迫りました!
Writer:竹中唯
Photo:五味貴志
Editer:Skima信州編集部(@skima_shinshu )
Sponcerd by 信州千曲観光局
「競輪」とは?日本発のオリンピック競技にも!
「競輪」実は日本生まれのスポーツ。
競輪の誕生は1948年です。翌年から始まった「日本選手権競輪(当初の名は全国争覇競輪)」は、2023年で第77回目になります。
日本発のスポーツとしてオリンピック競技に採用されたのは、柔道に次いで2つ目。もちろん、記憶に新しい東京オリンピックでも、日本代表選手は活躍しています。
経済的貢献も期待されていて、売上金の一部は、ものづくり・スポーツ・社会福祉の増進など、社会に役立つ活動に使われています。
ちなみに長野県では、長野県精神福祉センターによるギャンブル依存症への対策案が示されており、「サテライト信州ちくま」は、それに沿って運営されています。車券の購入は20歳になってから。競輪は適度に楽しむのがおすすめです。
サテライト信州ちくまとは?
2021年にオープンした「サテライト信州ちくま」は、長野県初の「競輪場外車券発売場」。
「競輪場外車券発売場」とは、競輪場に行かなくても、お金を賭ける「車券」を購入できて、競輪の生中継をパブリックビューイングできる場所のことです。
きれいで明るい施設内。見上げると、たくさんのディスプレイが設置されていて、まるで空港のよう。意外かもしれませんが、施設内でのアルコールとタバコは禁止です。
施設内の「立ち見席」「一般観覧席」は、無料でパブリックビューイングを楽しめるエリア。みんなで大画面に映し出される競技を見守ります。
そして注目すべきは、奥に広がる有料の「特別観覧席」。パーテーションで区切られた個室がいくつも設けられていて、ひとりずつゆったりと競輪を楽しめるお部屋です。
各席には、専用モニターとテーブル、そして深々と座れるソファシート。空港のラウンジを思わせるような内装で、高級感があります。
ランチメニュー、無料ドリンクバー、有料席専用トイレも備えているので、競輪を1日中楽しめる環境が整います。1人でゆったり楽しめる席は1日 1500円(32席)、ペアで楽しめる席は1日 2000円(2人掛け3席)です。
車券を買ってみよう!
まずは車券を購入しないと始まりません。今回は、総支配人の川俣正美さんに、車券の買い方を教えてもらいました。
車券を買うためには、はじめにマークカードを記入します。掛け方を選んで、予想した車番などをマークカードにチェックします。入金額を記入して自動発券機に持っていくと、車券を購入できます。
初心者で買い方が分からなくても大丈夫。インフォメーションセンターで、丁寧に教えてもらえます。今後、初心者向けの「車券販売教室」も開かれる予定です。
レース予想には「オッズ」を参考に。オッズとは、人気と配当金を示すデータのことです。
オッズ(払戻金の倍率)が低い車券は、人気が高いものの、配当金が低いことを示します。一方、オッズが高い車券は、人気は低いのですが、当たれば配当金は高額に。オッズを比較して、投票する車券や金額を考えるのも、面白さのひとつです。
競輪新聞を参考にするのもオススメです。新聞に載っているのは、予想する際に参考にしたいデータとなる「出走表」や「展開予想」。競輪に詳しい記者による選手評価なども載っています。
百聞は一見にしかず! 実際に“二車複”という掛け方で、人気の車券を購入してみることに。“二車複”とは、着順にかかわらず1~2着を予想する掛け方です。
思い切って、まずは1000円で購入。想いとお小遣いを託した車券を握って、ドキドキしながらレース開始を待ちます。
ついにレースがスタート!
競輪はレースの駆け引きが必要となるスポーツで「速ければ勝てるスポーツではない」のが魅力です。
例えば、レースに有利なコース取りをしたり、風の抵抗を抑え合ったりするために、選手同士は敵ではありながらも「ライン」という連携を組んで一緒に走ります。お互いのクセやタイプを理解しながら、協力してラインを築くなかで「どうコース取りをするか」「いつスピードを上げるか」などの駆け引きを繰り広げます。
展開は目まぐるしく変化するので、スタート直後に1位でも、最後の1周で逆転されることもよくあります。
結果は、私を含め編集長、ディレクター、カメラマンの取材班全員が涙を飲む展開に・・・! 残念ながら4人とも大外し。「こんどこそ!」と意気込み、もう一度挑戦したものの、勝利の神様は我々に微笑んではくれませんでした。
負けてしまったものの、ハラハラする展開が楽しくてハマってしまいそうな予感! 最初から最後まで目が離せないレース展開に、固唾を飲んで見守るスリルは非日常です。一度体験すると、データ分析の大切さや試合の奥深さにも気づくことができました。
競輪は、朝9時頃から夜23時頃まで、365日ほぼ毎日開催。「サテライト信州ちくま」は朝10時から夜21時までオープンしているので、15時30分頃から20時30分頃までのナイター開催には、平日の仕事帰りにも参加できそうです。
「サテライト信州ちくま」では、競輪だけでなくスペシャルイベントが随時開催されています。2023年5月には「松本市美鈴湖自転車競技場」を拠点とする堀江省吾選手、前島恭平選手が来場し、トークショーとサイン会を行いました。いつもは画面越しに観ている競輪選手と、直接交流できるイベントでした。
競輪を知ることができるイベントのみならず、お笑い芸人のライブなど、競輪をもっと身近に感じられるイベントも開催されています。ぜひチェックしてみてください。
まとめ
競輪を楽しめる環境が整った「サテライト信州ちくま」。
体験することで、無知から生まれる怖いイメージがなくなりました。「ガールズ競輪」も盛り上がっているようなので、そちらにも行ってみたい!
選手も、予想する参加者も、頭脳戦を繰り広げる競輪。長野県内で楽しむレジャーの、新たな選択肢に挙げてみてはいかがでしょうか?
歩いて、泊まって、スキになる!
千曲市旅プラン
長野県の北部、長野市のすぐ南方に位置する千曲市。人口6万人弱の千曲市は絶景と温泉、花と歴史の街として長野県内外にその名を馳せています。戸倉上山田温泉は明治時代に開湯して以来、長野県の中でも随一の温泉街として知られ、善光寺詣りの精進落としにも利用されています。