長野県の東部、佐久穂町と小海町にまたがる白駒の池。
北八ヶ岳に広がる八千穂高原にあり、その標高はなんと2,115m!標高2,000mを越す池の中では日本一大きいことで知られています。40分ほど登山道を登れば、雲海に囲まれた神秘的な絶景を望むことも。
さらに周辺の森は昼間でも薄暗く、485種類もの苔が生す原生林です。
今回はそんな白駒の池に観光へ行く方向けに、
- 白駒の池への行き方
- 白駒の池の観光モデルコース
- 白駒の池の撮影ポイント
などをご紹介いたします!
白駒の池とは?ざっくり歴史と名前の由来紹介
白駒の池は八ヶ岳連峰の丸山と白駒峰の間に位置しています。白駒峰の噴火により大石川が堰き止められて誕生した「堰止湖」です。
「白駒」は地名に由来しますが、地名の由来は以下の民話に登場する白馬だそうです。
むかし、一組の男女が恋に落ちた。それをよく思わない女の父親は、二人の仲を裂こうと男を山奥へと追いやってしまった。女はこれを追って山に入るが、道に迷ってしまう。そこへ一頭の白馬が現れ、女を池まで導き、男がこの池の中にいると告げる。女は白馬とともに池へと消え、二度と帰ることはなかった。
白駒の池への行き方と駐車場
白駒池の基本情報
・所在地:長野県南佐久郡小海町大字千代里2090-2(駐車場所在地)
・駐車場:200台あり
・公式HP:https://yachiho-kogen.jp/article/shirakomanoike/
電車メインの場合
・東京駅 −(北陸新幹線)− 佐久平駅 −(バス)− 八千穂駅
・新宿駅 −(JR中央線)− 小淵沢駅 −(JR小海線)− 八千穂駅
・名古屋駅 −(JR中央本線)− 小淵沢駅 −(JR小海線)− 八千穂駅
車メインの場合
・東京方面:須玉インターから県道299号線を約1時間半(計3時間)
・名古屋方面:諏訪インターからメルヘン街道を約1時間(計3時間半)
白駒池の駐車場について
・営業期間:4月下旬〜11月上旬頃
・普通車:500円 ※1日券は0:00〜24:00までの料金
・トイレ:あり(協力金50円)
【白駒の池】春夏秋冬「ベストシーズン」は紅葉の美しい秋
雪解けの春は雪道を歩くことも!
標高2,000mを越す白駒池周辺では、春でもまだまだ雪に覆われた場所が少なくありません。冬も歩けるので歩道の通行止めはありませんが、手前の車道は冬季通行止めなので最新の情報をご確認の上お越しください。
白駒の池の夏はアウトドアシーズン!
白駒の池は夏もオンシーズン!苔がもっとも美しく見えるのは、梅雨明けの6月〜7月頃だそうですよ。
紅葉の秋はベストシーズン!見ごろは10月上旬〜中旬
いつ訪れても美しい白駒の池ですが、ベストシーズンはやはり秋でしょう。紅葉が池にリフレクトして幻想的な世界をより際立たせます。
標高2,000m超の場所にあるため、紅葉時期も周辺より早く、見ごろは例年10月上旬〜中旬。気温も低いため防寒対策を忘れずに!
冬の白駒池は全面結氷!登山者のみ立ち寄れる
冬の白駒の池は11月下旬には全面結氷しており、白銀の世界が広がります。ただし冬季閉鎖している車道もあるので冬山登山に慣れている方のみ立ち寄れるスポットかと思います。
白駒の池に行く方の持ち物と服装
標高2,000mは思った以上に寒い!夏でも防寒対策はしっかりと
白駒の池は夏でもかなり涼しく、陽が当たらない場所も多いので体感温度は低いです。6月頃まで雪が残るため、年中を通して防寒対策をしっかりしていきましょう。
観光・ハイキングの方は歩ける服装と運動靴で
「苔の森」から想像できるように、道はぬかるんでいたり湿っていたりすることが多いです。滑りづらく歩きやすい靴と、濡れても大丈夫なジャンパーなどで来られることをおすすめします。
高見石まで登る方は必要最低限の登山装備を
登山目的で来られる方は問題ないかと思いますが、高見石くらいならハイキング気分で登ることもできます。もし登ろうとしているのなら、必要最低限の登山装備をお忘れなく!
「白駒の池」へは駐車場から徒歩15分!
白駒の池は入り口から15分ほど、ほぼフラットな道を歩きます。駐車場は目の前にあり、1日500円。お手洗いもここにあるので済ませておきましょう。1回50円の協力金が必要です。
所要時間は約2〜3時間
駐車場からの周辺案内図はこんな感じ。
白駒の池を見てから一周し、高見石まで登って帰って来るのに最低でも2〜3時間ほどかかります。
おすすめの時間は夜明け前!日の出を撮影しよう
白駒池をより幻想的な姿で見たい方は、張り切って夜明け前に訪れるのがおすすめ!風のない日を狙えば、水面がきれいに反射して撮影にも適した環境になります。
水温との気温差により、水蒸気が出ていました。
「苔の森」を歩こう!1周40分ほど
白駒の池の周りを歩いてみましょう。朝日に照らされて明るい場所もあれば、森が生い茂って昼間でも薄暗い道もありました。まるで映画『もののけ姫』のような世界が広がる神秘的な森です。
苔は485種類!看板を見て観察しながら歩けます
周辺は原生林、「苔の森」とも呼ばれています。苔の種類は説明看板があり、読みながら進むと苔について学ぶことができます。ほかにも一周していると「もののけの森」や「白駒の森」など名前がつけられており、分布する苔の種類も異なるようです。
【反対側】青苔荘から白駒荘の景色を眺める
ほぼ半周したあとの景色、青苔荘のあたりです。駐車場から15分でたどり着いた白駒荘が湖畔に見えます。映画『思い出のマーニー』を思い出しました。宿泊される方はこの2箇所+高見石小屋の3箇所を選ぶ形になるかと。青苔荘にはキャンプサイトもあります。
ちょっと足を伸ばして「高見石」で雲海を眺める
白駒の池から登山道を40分ほど
白駒の池を一周したら、高見石までプチハイキングをしましょう。白駒荘のあたりから登山道に入り、徒歩40分ほどで絶景スポットにたどり着きます。道中も石がゴロゴロしていて足場の悪いところもあるので、最低限の登山装備を持ってお越しください。
石場も登って絶景ポイントへ!
高見石小屋をすぎたら、最後は石場が続きます。子どもやお年寄りには少し厳しいかもしれませんが、石場を歩くのは5分くらいなので体力のないわたしでも歩ききることができました。
白駒の池を見下ろす絶景スポット「高見石」へ
高見石の絶景スポットにつきました!
真ん中に見えるのが白駒の池。周りの雲海と同じくらいの標高に鏡のようにポッカリと浮かんでいます。
一周するように別の道で帰路に着く
高見石までの道は2本あり、一周するような形に。せっかくなので別の道を通ってみました。片方は勾配がきつく、もう片方はゆるいながらも木道がぬかるんだり腐ったりしていました。夏に登ればもう少しコンディションが良いのかな?
「白駒の池」苔と原生林〜高見石の周辺観光&春夏秋冬ガイドまとめ
白駒の池について、周辺の「苔の森」と「高見石」を含めてご紹介しました。
春夏秋冬美しい姿を見せてくれる白駒の池は、長野県の中でも特に個性的な観光スポット、ネイチャースポットだと思います。登山にも、ハイキングにも、学習観光にも、それぞれの視点でお楽しみください!
長野県でできる「体験やアクティビティ」はタグにまとめているのでこちらもご参考に。