第7話「マジヤバ!「紅葉狩り」の鬼女・紅葉伝説〜前編〜」みこもちゃんの民話めぐり

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移住者目線で漫画「ここが分からんばい!信州 」やグッズ制作などを手がけるイラストレーター高坂梓さんの連載がスタートしました!

ここまでのあらすじ
東京に憧れる長野県の女子高生・みこも。口グセは「マジヤバ!」。長野県でも楽しいことはないかな?と探していると、おばあちゃんに民話をすすめられる。長野県の民話って地形や歴史とも深く関わっていて、なんだか面白いかも・・!

「みこもちゃんの民話めぐり」シリーズはこちら!

マジヤバ!鬼女・紅葉はなぜ山流しされたの?

今回みこもちゃんが訪れたのは・・長野市の鬼無里(きなさ)!どんなお話が聞けるのかな?

みこもちゃん7
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みこもちゃん7
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鬼女紅葉の伝説とは?

紅葉の菩提寺 松嚴寺(しょうがんじ)|鬼無里

今回もみこもちゃんは積極的に出かけて民話のお話を聞いていますね!物語の続きは後編をお楽しみに!

ちなみに今回の「鬼女・紅葉伝説」は鬼無里に伝わる話を参考にしています。上田市の別所温泉や霊泉寺温泉、もしくは戸隠に残る鬼女紅葉伝説を読むと、また違ったお話に聞こえますよ。

鬼無里に伝わる鬼女紅葉伝説とは?

平安時代、京に紅葉というたいへん美しい娘がおりました。源経基の寵愛を受けるようになった紅葉は正室から妬まれます。やがて正室を呪い殺そうとしたという罪で京から追放されてしまいました。戸隠の山奥に流された紅葉はそこで源経基との子供を産み、経若丸と名付けます。紅葉は里の人に京の文化や技術を伝え、「貴人」「生神様」と敬われるようになります。
紅葉はその土地を京になぞらえ「二条」「三条」「加茂」「春日」「高尾」などと名付けました。今でも鬼無里には京と同じ地名が数多く残っています。
月日が経ち、やはり京が恋しくなった紅葉はもう一度上京しようと決意します。しかしそれを知った朝廷は平維茂をこれに派遣し、紅葉討伐を命じるのです。激しく交戦した両者ですが、ついに紅葉は平維茂に討ち取られ、33歳でこの世を去ります。あまりの強さに紅葉は「鬼女」と伝えられ、鬼のいなくなった里であることから「鬼無里」という地名になったということです。
「北向山霊験記ー鬼女紅葉退治の伝」ほか参照

他にも紅葉が近くの盗賊と組んで暴れまわっていたとか、鬼となって村を荒らしていたなんて伝説もあります。

しかし村の記録には残っておらず、伝説の域をでません。今回は「鬼無里」に残る紅葉伝説をご紹介しましたが、京では「妖怪」「鬼女」として人智を超えた悪業の数々が伝えられています。「紅葉伝説」を題材にした謡曲「紅葉狩り」は有名で、秋に紅葉を楽しむ「紅葉狩り」の由来にもなっています。

鬼無里の集落

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ではまた次回のみこもちゃんでお会いしましょう!

「マジヤバ!みこもちゃんの民話めぐり」とは?

マジヤバ!みこもちゃんの民話めぐり
主人公は長野県に住む平凡な女子高生「みこもちゃん」。都会に憧れて東京の大学を目指していたけれど、自由研究の課題に自分のおばあちゃんから長野県の民話を薦められて地域の民話を知っている人に取材していくうちに優しさに触れて・・・?

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この記事を書いた人

高坂梓

役者もやってるイラストレーター・漫画家。真田幸村が好きすぎて九州から長野県上田市に移住。SNSにて、九州人が長野県に移住してびっくりした漫画『ここがわからんばい信州』を連載中。上田市の景色がテーマの連作イラスト作品も制作しています。