信州の秘境サイクリング!秋の「鬼無里(きなさ)」で紅葉と里山グルメを楽しむ

奥裾花渓谷〜奥裾花自然園|鬼無里でサイクリング!秋の「奥裾花自然園」へ|紅葉と里山グルメを楽しむ

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長野市の山あいにある鬼無里(きなさ)

「伝説の谷」とも呼ばれ、裾花川の源流域に沿って広がる周囲を山々に囲まれた谷の都です。古くから“信州の秘境”とも呼ばれてきたこの地は、個性豊かな伝説や静かな里山風景、そして唯一無二の地層たちが魅力です。そんな鬼無里の秋を、今年はちょっと特別な方法で楽しんでみませんか?

今回ご紹介するのは、Eバイク(電動アシスト付き自転車)でめぐる紅葉の1日旅。自然と文化、そして里山グルメをアクティブに満喫できるコースをご紹介します。

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長野の秘境「鬼無里(きなさ)」とは?

長野市街地から車で約1時間、善光寺を通り過ぎて県道406号線をのんびり走ると、いくつかのトンネルの先にあるのが鬼無里(きなさ)というエリアです。昔は鬼無里村でしたが、2005年の大合併で長野市に合併しました。

その変わった地名から、「鬼がいた里」として鬼にまつわる伝説がたくさん残っています。特に有名なのは、信濃国に都を移そうとした計画を邪魔した鬼が一夜にして山を動かしたとされる『一夜山の鬼』や、平安時代に山流しされた紅葉(もみじ)という美しい女性が鬼になる『鬼女紅葉伝説』。

詳しくは下の別記事で解説しているので、気になる方はチェックしてみてくださいね。

旅の駅鬼無里でEバイクレンタル

旅の駅鬼無里|鬼無里でサイクリング!秋の「奥裾花自然園」へ|紅葉と里山グルメを楽しむ

旅のスタートは「旅の駅 鬼無里」。駐車場も広く、お食事処やお土産コーナーも併設。ここがサイクリング旅の拠点です。

Eバイクは「旅の駅 鬼無里」にある「そば処 鬼無里」でレンタルしましょう。山道もスイスイ走れるマウント仕様なので、体力に自信のない方でも気軽に楽しめます。

ただし「奥裾花渓谷」までは片道約10km、「奥裾花自然園」までは約20km。かつ大半が登り道と、決して楽な道ではないのでご自分の体力に合わせてチャレンジしましょうね。またアップダウンが激しく、充電の消耗も大きいです。帰り道で充電がなくならないよう、「HIGH」「AUTO」「ECO」を使い分けましょう。

編集長

片道20kmの道のり、普段運動しない編集長にはきつかった・・(けど達成感すごい)!!

  • 受付場所 そば処鬼無里
  • 営業時間 9:00~15:00
  • 水曜日定休
  • 貸出台数 6台 (乗車適応身長144-181cm-4台、159-178cm-2台)
  • ヘルメット無料、利用者はその場で自転車保険(300円)に加入いただきます。
  • お問い合わせ TEL: 026-256-2428 (そば処鬼無里)/ TEL: 026-256-3188 (鬼無里観光振興会)

いろは堂本店|焼き立てのおやきをお供に

いろは堂本店|鬼無里でサイクリング!秋の「奥裾花自然園」へ|紅葉と里山グルメを楽しむ

旅のお供にまず立ち寄りたいのが、おやきの名店「いろは堂本店」。おやきとは、小麦粉やそば粉の生地にあんこや野沢菜などさまざまな具を入れてつくる長野県の郷土料理です。

いろは堂のおやきは長野駅構内や長野インター近くの「OYAKI FARM(おやきファーム)」などでも購入できますが、鬼無里の本店では焼きたてをその場で食べられるのがポイント。まずはぜひその場でいただいて、さらにお持ち帰りするのがオススメです。

囲炉裏の雰囲気におやきとお茶がよく合います。

いろは堂本店|鬼無里でサイクリング!秋の「奥裾花自然園」へ|紅葉と里山グルメを楽しむ
いろは堂本店|鬼無里でサイクリング!秋の「奥裾花自然園」へ|紅葉と里山グルメを楽しむ

おやきといえば信州の「家庭の味」、地域やお店によって材料やつくり方が異なります。

中でもいろは堂さんのおやきは独特で、一度揚げた後に焼くことでふっくらもちっとした食感になるのだそう。また生地に2種類の強力粉と少しのそば粉を使っており、この味と食感に辿り着くまでに相当の研究と試行錯誤を重ねたこだわりの逸品です。

いろは堂本店|鬼無里でサイクリング!秋の「奥裾花自然園」へ|紅葉と里山グルメを楽しむ
その場で食べる時は、いろは堂オリジナルの器に盛ってもらえる。

人気の具材は、野沢菜・野菜ミックスなどの定番から、季節限定の「舞茸」や「さつまいも」まで。テイクアウトして、サイクリングの休憩タイムにぴったりです。

奥裾花渓谷|紅葉の渓谷を駆け抜ける

奥裾花大橋(写真提供:鬼無里観光振興会)

Eバイクで鬼無里の山道を進むと、やがて見えてくるのが奥裾花渓谷(おくすそばなけいこく)。紅葉の時期には、ブナやカエデが燃えるように色づき、渓流の青とのコントラストが見事です。

奥裾花渓谷〜奥裾花自然園|鬼無里でサイクリング!秋の「奥裾花自然園」へ|紅葉と里山グルメを楽しむ

ここからぐっと標高が上がり、天気も変わりやすいので防寒・防雨対策にレインジャンパーなど持っておくと安心ですよ。また土砂崩れや熊などにも十分注意してくださいね。鈴やクマ避けグッズをご持参いただくと、安心感のあるツーリングが楽しめます。

奥裾花渓谷〜奥裾花自然園|鬼無里でサイクリング!秋の「奥裾花自然園」へ|紅葉と里山グルメを楽しむ
平らな海底がそのまま残っている「千畳敷岩」。
奥裾花渓谷〜奥裾花自然園|鬼無里でサイクリング!秋の「奥裾花自然園」へ|紅葉と里山グルメを楽しむ
地層が傾いて曲がっているように見える通称「バームクーヘン」

奥裾花渓谷から奥裾花自然園までの道中は、奇岩や化石など面白い地層が並ぶ“自然の博物館”。約300万年前には海の底だった地層が、地殻変動や侵食によって長い時間をかけて今の姿となりました。

奥裾花渓谷の地層については、鬼無里観光振興会公式サイトで詳しく紹介されています。

奥裾花渓谷〜奥裾花自然園|鬼無里でサイクリング!秋の「奥裾花自然園」へ|紅葉と里山グルメを楽しむ
断層と紅葉のコントラストが美しい。

今回のサイクリング、時速は平均15km。

いつもは聞こえない水の音がやけに近く感じられ、車だと横目に通り過ぎがちな地層の割れ目で足を止めてパシャリ。渓谷サイクリングならではの楽しみ方ができました。

奥裾花自然園|池に映る紅葉と湿原散策

奥裾花渓谷と奥裾花自然園(提供:鬼無里観光振興会さま)
奥裾花自然園の散策路(提供:鬼無里観光振興会さま)

そんな奥裾花渓谷を抜けた先にあるのが、紅葉の絶景スポット「奥裾花自然園」。

奥裾花渓谷と奥裾花自然園(提供:鬼無里観光振興会さま)
(提供:鬼無里観光振興会さま)
奥裾花渓谷と奥裾花自然園(提供:鬼無里観光振興会さま)
気持ちの良い山策コース(提供:鬼無里観光振興会さま)

園内には木道が整備されており、Eバイクを降りて徒歩で散策できます。池の水面に映る紅葉は、まるで絵画のよう。湿原を抜ける木漏れ日の遊歩道は、自然の中に溶け込むような静けさに満ちています。

四季を通じて美しい場所ですが、特に10月中旬〜下旬は見ごろのピーク。カメラ片手にのんびり歩けば、秋の信州を全身で感じられるはずです。

そば処 鬼無里|新そばで締めくくる贅沢ランチ

旅の駅鬼無里|鬼無里でサイクリング!秋の「奥裾花自然園」へ|紅葉と里山グルメを楽しむ

Eバイクで自然を満喫したあとは、「旅の駅」に戻ってランチタイム。今回は地元の手打ちそばが味わえる「そば処 鬼無里」でいただきます。

標高の高い鬼無里・戸隠エリアはそばの名産地としても知られ、秋には香り高い新そばが登場します。地元野菜の天ぷらも付き、旅の疲れを癒すやさしい味わい。

旅の駅鬼無里|鬼無里でサイクリング!秋の「奥裾花自然園」へ|紅葉と里山グルメを楽しむ

また鬼無里周辺にある2つのダムを模した「ダムカレー」も人気!ダムカレーカードも付いてくるので、2種類コンプリートしたくなりますね。

立ち寄りスポットもチェック

松巌寺(写真提供:鬼無里観光振興会)

時間に余裕があれば、鬼無里の歴史を伝える鬼無里ふるさと資料館や、『鬼女紅葉伝説』で知られる松巌寺(しょうがんじ)にも足を延ばしてみましょう。

また、車で少し登ると展望スポット大望峠も。北アルプスを一望する絶景が広がります。これらのスポットは別記事でも詳しく紹介しているので、ぜひあわせてチェックしてみてください。

まとめ|秋のサイクリングは紅葉と地層を楽しんで

旅の駅鬼無里|鬼無里でサイクリング!秋の「奥裾花自然園」へ|紅葉と里山グルメを楽しむ

鬼無里の秋は、サイクリングでこそ楽しめる魅力がたくさん。坂道もスイスイ、風を感じながら紅葉と里山グルメを満喫できる1日旅です。

移動手段が変わるだけで、見える景色や感じる時間も変わります。

今年の秋は、Eバイクで“移動そのものが旅になる”体験をしてみませんか?鬼無里の自然と歴史の深さが、きっとあなたの心に残る1日になるはずです。

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この記事を書いた人

Skima信州編集部

Skima信州は「信州のスキマを好きで埋める」をキャッチコピーに長野県のニッチな観光スポットや情報をお届けするローカルWEBメディアです。