阿寺渓谷に中山道…「大桑村」のスキマな雑学7選

阿寺渓谷があれほどまでに美しいエメラルドグリーンである理由

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長野県の木曽郡にある「大桑村」をご存知ですか?

京都と江戸を結ぶ中山道・木曽路が通り、エメラルドグリーンが美しい「阿寺渓谷」でも知られています。今回はそんな大桑村で「なるほど!」と思える雑学から、知っておきたい最新情報まで一挙にお届け!

提供元:大桑村地域おこし協力隊

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阿寺渓谷がこれほどに美しい理由は?

阿寺渓谷

阿寺ブルーとよばれるエメラルドグリーンが美しい阿寺渓谷。

SNS でひろまり、ここ数年で人気の観光スポットとなりました。何度訪れてもその吸い込まれそうな『碧』に見入ってしまいますが、川辺に下りて水をすくうと「透明なのになぁ」と思ってしまいます。

では川の水の色がなぜ緑や碧なのかというと、それは『川の中で散乱して戻ってくる光』の影響なんです。光は赤・橙・黄・緑・青になるにつれて光の波長が短くなりますが、短い波長の光ほど散乱され、その色が見えます。深い渓谷である阿寺川は、よりその働きが顕著となり青い色が濃くなるというわけです。また阿寺川は透明度が高く不純物が少ないことも、散乱が少なく青い色だけが見える要因となっています。

このようにさまざまな条件が合わさって、あの美しい「阿寺ブルー」を作り出しているのです。

大桑村阿寺渓谷

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村内に9カ所の水力発電所、えっ関西電力なの?

大桑村内に 9 カ所の水力発電所、えっ、関西電力なの!?
大桑発電所

福澤桃介(ふくざわももすけ)という人をご存じですか?

慶応義塾大学時代に見込まれ、福澤諭吉の次女の婿となった人で、大正後期から昭和戦前期にかけて木曽川開発に取り組み『電力王』と呼ばれた人です。関西電力の前身である大同電力の初代社長で、その後いろいろな経緯を経て木曽川に33カ所ある発電所は関西電力となっています。

村内に9カ所ある発電所の内、大桑発電所と須原発電所は近代化産業遺産に登録されています。

▼大桑村の発電所

  • 須原発電所
  • 伊奈川発電所
  • 伊奈川第2発電所
  • 相之沢発電所
  • 田光発電所
  • 橋場発電所
  • 木曽発電所
  • 大桑発電所
  • 大桑野尻発電所
大桑村内に 9 カ所の水力発電所、えっ、関西電力なの!?
須原発電所

JR中央本線の小さな踏切がたくさん。「仲仙道踏切」もあるよ

3.JR中央本線の小さな踏切がたくさんあるよ。中山道という名前がついた踏切も

村内の中央本線は単線で、線路沿いの至る所に小さな踏切があります。

『仲仙道』がついた踏切もいくつか。車道の踏切も都市部のものに比べたら小さいですが、車の通れない『生活踏切』も。時々そこで警報がなると、特急しなのの通過を間近で見られます。もちろん、ルールを守って安全を確保しながらですよ。春の一日にこんな踏切を通って、花咲く村内を散策するのは楽しいものです。

3.JR中央本線の小さな踏切がたくさんあるよ。中山道という名前がついた踏切も
仲仙道踏切
大桑村
お宮踏切(生活踏切)

七曲りの宿場町、中山道「野尻宿」

大桑村
野尻宿(昔は「野路里」とも呼んだらしい)

野尻(のじり)宿は木曽11宿の中でも、奈良井宿についでその長さを誇ります。

外敵を防ぐため曲がりくねった町並みが特徴で、「七曲がり」と呼ばれ、今も当時の街道を残しています。ひとつ南の宿場町『三留野』との間の道は危ない道で、急峻な道に加え木曽川の氾濫も多かったといいます。

そのため、東の山間の集落を抜ける『与川道』という迂回路があり、今も里山風景が残るその道は、特にインバウンドの間で人気のハイキングコースとなっています。

中山道野尻宿(大桑村)
中山道「野尻宿(大桑村)」
3.JR中央本線の小さな踏切がたくさんあるよ。中山道という名前がついた踏切も。
与川道
大桑村の与川道
与川道(中山道沿いを流れる木曽川が氾濫した際に使われた迂回路)

▼与川道の詳細はこちら!

中山道「須原宿」の水舟が昨秋新しくなったんだよ

中山道須原宿の水舟が昨秋新しくなったんだよ
住民たちが手作りした水舟

村内のもうひとつの宿場町須原(すはら)宿

須原宿は1717(享保2)年に現在地へ移転しました。中山道にある宿場町の中でも最も新しい年代に構築され、ほかの宿場町とは趣が異なっています。ここは中世における木曽谷文化の中心地で、京の禅寺を思わせる美しい定勝寺があります。隠れた古刹として人気の高いこの寺ですが、山門・庫裏・本堂の3つが国指定の重要文化財であることは意外に知られていません。

中山道須原宿の水舟が昨秋新しくなったんだよ
中山道須原宿の水舟が昨秋新しくなったんだよ

平成17年地元住民により『須原宿景観形成住民協定組合』が設立され、地域全体で須原宿の景観を守る活動が始まりました。徳川の時代からあった水場(水舟)を含む宿場町の景観を後世に残していこうと、古くなった水舟を取り替える作業を行っています。

ちょうど昨秋、古くなった3基の水舟を新しくする作業が、有志の手によって行われました。天然のさわらの木から3本の丸太をとり、手作業で新しい水舟に仕上げていきます。宿場町の中に設置された3基の水舟は、これから20〜30年、地元民の水場として親しまれていくことでしょう。

役場が5月に新庁舎にお引越し

大桑村役場が新しくなった!

大桑村役場が5月に新庁舎に引っ越します。

急な坂道の途中にある現庁舎は1960 年竣工のもので、開庁した当初は「びっくりするほどモダンな役場」といわれていたそうです。今なお現役で使われている高度経済成長期を彷彿とさせるその建物は、逆に一見の価値ありといえるかもしれません。

新庁舎は地中熱を利用した冷暖房設備を導入し、ほぼ全館にわたって村有林材を活用した建物で、環境負荷の低減に配慮したSDGsへの前向きな取り組みと、地場資源に対する村の誇りが感じられます。新庁舎は村が目指す『笑顔と自然に包まれた美しい村~未来につなぐ「めぐみの郷」~』の新たなシンボルとして、今後何十年に渡って世代を繋ぎながら村民に愛されていくことでしょう。

大桑村役場が新しくなった!
現庁舎

村には駅が3つ、レトロでちっちゃくてかわいいよ

大桑村には駅が3つ、レトロでちっちゃくてかわいいよ
野尻駅

大桑村には、南から「野尻」「大桑」「須原」の3つの駅舎があります。

いずれも各駅しか停車せず午後からは無人駅となりますが、学生さんには大事な通学の足です。「野尻」は中津川駅の、「大桑」「須原」は木曽福島駅の管轄となっています。どの駅舎も思わず写真に撮りたくなるほどレトロでかわいく、なのに駅のトイレは3駅とも非常にきれいなんですよ!

無人の時間帯は、切符は車内で車掌さんから購入します。ワンマンの場合は整理券を取り、降車時に運転手さんに払います。ワンマンの場合は一番前のドアしか開かないので、慣れていない人は要注意ですね。

大桑村
大桑駅
大桑村
須原駅

春にはJRさわやかウォーキングがあるよ!!

大桑村ハナモモ街道

毎年春にはJRさわやかウォーキングが開催されます。今回は「大桑駅」から「須原駅」まで、今まで開催したルートではなく初めてのルート。『第 9 仲仙道踏切』や須原発電所 ( 中には入れません ) を通り、普段は非公開の木曽川電力資料館を見学、ハナモモ街道から歴史民俗資料館の桜並木を抜けて須原宿に入ります。

大桑村ハナモモ街道
歴史民俗資料館

前出の定勝寺拝観料割引や、SNS 投稿で村の観光イメージキャラクター『のほほ~ん』のオリジナルステッカープレゼントなどもりだくさん。開花が早ければ、すばらしい景色にも出会えますよ!

知られていない魅力がたくさん詰まった大桑村に、ぜひ会いに来てください。

▼大桑村のスキマ記事はこちら!

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この記事を書いた人

Skima信州編集部

Skima信州は「信州のスキマを好きで埋める」をキャッチコピーに長野県のニッチな観光スポットや情報をお届けするローカルWEBメディアです。