「死ぬまでに見たい絶景」「阿寺ブルー」と称されるほど美しい長野県木曽郡大桑村の阿寺渓谷(あてらけいこく)。阿寺川に沿って美しい色の淵や滝、奇岩などの絶景スポットが連なっています。
阿寺渓谷は「路上駐車禁止」で夏休みシーズンには「車両規制」が行われます。見どころも点在しているし、いきなり楽しむにはちょっとハードルが高いな〜と思っていました。
そこで今回はそんな阿寺渓谷に毎年何度も訪れている私が、絶景ポイントや見どころ、マナーの良い楽しみ方を紹介いたします!
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阿寺渓谷の全体マップ
阿寺渓谷は阿寺川に沿って綺麗な場所が点在しています。車を路上駐車させるのはマナー違反なので、入り口の駐車場かシャトルバス発着所にある駐車場か、阿寺渓谷キャンプ場の駐車場(利用者のみ)に停めて歩きましょう!
あまり歩きたくない方におすすめのルートは以下の通り。
①入り口に車を停めてちょっと川遊び(川の状態が良ければ)
②シャトルバス発着所に停めて遊歩道を散策(六段の滝で引き返す)
③遊歩道より一歩手前から川に下りられるので景色を見ながら休憩
阿寺渓谷(あてらけいこく)の読み方と由来は?
阿寺渓谷とは長野県木曽郡の一級河川木曽川の支流である「阿寺川(あでらがわ)」の流れる渓谷。ちなみに阿寺渓谷は濁らず「あてら」、阿寺川は濁って「あでら」と読むそうです。柳田國男著・地名の研究によると「あてら」の「あて」とは「陰地」つまり日当たりの悪い場所を指し、「ら」は名詞を確定する意味を持つのだといいます。
阿寺渓谷のほかにも山形県左沢(あてらざわ)、静岡県旧天竜市阿寺、愛知県新城市鳳来町阿寺など、いずれも日当たりの悪い場所に名付けられています。またこちら側と対する「あちら側」がなまって「あてら」になったという説もあります。とにかくあてらの名がつく場所は総じて秘境であることがうかがえますね。
阿寺渓谷の駐車場は?車両進入規制は夏休み中!
阿寺渓谷は入り口からキャンプ場までの道沿いに絶景ビューポイントがあります。入り口の駐車場に停めてあるくも良し、車で中腹まで登って散策するも良し、好きなように楽しむことができます。
夏のハイシーズンになると、阿寺渓谷は車両進入規制を行います。阿寺渓谷の入り口に駐車場があります。お手洗いは駐車場か上のキャンプ場にしかありません。あらかじめ準備万端にしておきましょう。
▼車両規制中の駐車場はこちら!
駐車場からはEバイクで行くのもおすすめ!
阿寺渓谷はEバイクで行くのもおすすめ!
阿寺渓谷第2駐車場で貸し出しをしています。体力に自信のない方でも、漕がずに走れる原付タイプがありますよ!
阿寺渓谷の所要時間とアクセスは?
松本市から車で2時間半ほどで到着しました。国道19号沿いをひたすら進んで曲がった先にあります。最寄りインターは中津川インターですが、北側から来るなら塩尻インターで降りましょう。
最寄り駅は「野尻駅」です。野尻駅からは平日限定でシャトルバスも出ているので車がない方は要チェック!
▼阿寺渓谷観光の所要時間は?
阿寺渓谷の入り口から一番上のキャンプ場までは、歩いて2時間ほど。
道中にそれぞれ見所があるので休み休み行きましょう。
ただし飲み物や食べ物がある場所はありません。十分に確保してから臨みましょう。
阿寺渓谷入口⇒25分⇒千畳岩⇒20分(45分)⇒狸ヶ淵⇒8分(53分)⇒犬帰りの淵⇒5分(58分)⇒里帰りハナノキ・トイレ⇒15分(1時間13分)⇒熊ヶ淵⇒12分(1時間25分)⇒牛ヶ淵⇒12分(1時間37分)⇒吉報の滝⇒12分(1時間49分)⇒阿寺渓谷キャンプ場・美顔水遊歩道一周:約45分(六段の滝まではプラス15分)
阿寺渓谷で水遊びはできるの?注意点まとめ
阿寺渓谷では以下のことが禁止、または注意事項として挙げられています。
橋や道から川に飛び込んだり、深い場所で遊んだりしない。
飲酒時に川へ入らない。
ゴミは持ち帰る。
火を使わない。
道が狭いので譲り合ってすれ違う。
雨天時・雨天後は特に注意する。
山菜や草花を傷つけたり、遊歩道へ侵入したりしない。
絶対に安全な場所ではないということを踏まえて、無理のない観光を。
詳しくは公式ページより
阿寺渓谷の楽しみ方ルート
まずは入り口付近で水遊び!
阿寺渓谷の入り口は木曽川との合流地点になっています。駐車場もあり、シャトルバスでも「阿寺渓谷入り口」となっているので寄ってみましょう。河原までスムーズに下りられるようになっているので、川の状態が良ければ水遊びも楽しめます。
また入り口(駐車場)から阿寺橋の方を見ると、木曽川越しに中央アルプスが望めます。夏にはもう少し雪が少ないと思いますが、こちらも木曽ならではの絶景ですね!
シャトルバス発着所の駐車場から遊歩道へ
駐車場からはいくつか遊歩道が伸びています。ぐるっと一周するとかなり時間がかかるので、体力に自信のない方は六段の滝まで歩いて戻ってみてはいかがでしょうか?とはいえ急な階段もあるため、歩きやすい靴と格好でお越しくださいね。
駐車場下の川に下りてみる
遊歩道とは別に下へ降りる階段があるので下りてみると、河原に出られます。赤彦吊り橋を下から眺められる穴場な絶景スポットです。
阿寺渓谷の見どころまとめ
犬帰りの淵
橋の上から綺麗な「阿寺ブルー」を拝むことができました。初めて見る美しい景色に感動!写真の色は全くいじっていないので、行ってがっかりすることはありませんよ。十分絶景ですが、ここから少しずつ入り口へ戻りつつ絶景ポイントを探します。
狐ケ淵・狸ケ淵
狐や狸が化けた姿を映し見たという狐ケ淵・狸ケ淵。大きく空いた路肩に停めてから少し歩きます。川へ降りれそうなところから下を見下ろすと・・・犬帰りの淵よりもさらにはっきりとした「阿寺ブルー」。
水が透明すぎる。手が水に入っているのが分かりますか?見事な透明っぷり!GWにもかかわらず水は冷たくて氷水に手を入れているようでした。
限りなく透明に近いブルーってこんな感じですか???素晴らしいです。
雨の日にしか現れない「雨現の滝」
さらに下ると雨が降った時にしか現れないという「雨現の滝」が見えてきます。雨降ってないけど見えました。岩肌を伝うその姿はどことなく神秘的。下に鳥居とか立ってそう。どうなんだろう。
あの岩どうなってるんでしょうね。まるで人工的に積み上げたような巨岩たち。
河原の巨岩で一休み
雨現の滝が見える場所を下ると、また河原が見えてきました。巨岩がたくさんあるこの場所で一休み。
ここ、果てしなくぼーっとしていられるので注意してください。
森林鉄道跡
1922年〜1963年まで走っていた森林鉄道の跡が見えてきました。こんなところを電車で走ったら気持ちが良いんだろうな・・・。自然と文化が融合した遺跡ってそそられるものがあります。興味のある方はぜひ。
大石
そんな森林鉄道跡の下に見える大石。そのまんまかいっ!
多分これ。分かります?ポットホールとは水の侵食により空いた穴のことで、元は川底にあったものが水面が下がったことで地表に姿を表したものだと考えられます。ちなみに地面に根を張って大地の一部となっているものを「岩」、転がる可能性があるものや地面と繋がっていないものを「石」と言うんだそうですね。
千畳岩をチラ見して退散
この辺の地形や岩は本当に面白い形をしていますね。この大きさから千畳岩と名付けられたようです。車を停められなかったので助手席からパシャり。
夏は木曽満喫ツアーへ行こう!
阿寺渓谷は噂に違わぬ絶景スポットでテンションは上がり心は安らぐことができました。GWの時点でまだ寒いくらいでしたので、夏は絶好の避暑地になるかと思います。
木曽の観光スポットは下の記事にまとめているのであわせてご覧ください。