長野県松本市のシンボルともいえる、国宝「松本城」。
その昔は「深志(ふかし)城」と呼ばれており、林城というお城の支城でした。
深志という地名は今でも残り、近くには松本深志高等学校があります。
なぜ深志城から松本城になったのでしょうか?
分かりやすく説明します!
▼松本城の歴史や見どころはこちらをチェック!
地名「深志」はもともと「深瀬」だった!
松本は古く、深志・または深瀬と呼ばれていました。
深瀬は湿地帯の多かった土地柄に由来していると考えられます。
深瀬から深志になった理由は、字面の良さでしょうか。
松本は北深志の西半分を表す小さな地名だった
「松本」の地名が最初に表れるのは、1695年頃(元禄年間)です。
徳川幕府へ差し出された国絵図の中に、北深志の西半分に小名(こな)として記されています。
つまり松本は元々、深志エリアの中にある小さな地名だったのです。
古い時代に小さな地名として存在し、後世になって広範囲の地名に当てはめて呼ばれるようになったとする説があります。
「長野」も小さな地名から県名にまで出世しているため、似たようなことが起こったのかもしれませんね。
深志城が松本城になったのは戦国時代!
深志城を松本城と改めたのは、石川氏に代わって城主となった小笠原貞慶(さだよし)だといわれています。
一説には念願だった城主に返り咲いたことから「松」と「待つ(待ち望む)」をかけているとか、2つに分かれた小笠原一族のうちこちらこそ「本(もと)」であるとか、そんな由来であるともいわれています(先述した通り、もともとあった地名を付けたのだと推測できますが)。
林城の支城として小笠原氏に築城された深志城ですが、その後武田信玄によって攻略され、その支配は30余年に及んだのでした。
深志城と松本城の由来 まとめ
深志城と松本城の由来、そして城名変更の過程などをまとめました。
松本城周辺の町名については、松本城の総堀跡をひたすら歩いて旧町名を探す旅。でも紹介しています。
あわせてご覧ください!
参考文献:『松本の町名 松本市住居表示の記録』
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