信州の地酒とグルメをもっと楽しんでもらおうと、長野県産業労働部 日本酒・ワイン振興室が主催した「信州の地酒と食 マリアージュの宴」。今回はSkima信州編集長がご招待いただき、実際に信州の地酒とグルメの組み合わせを体験してきました!
ワインと料理の組み合わせや相性が良い時に使われる「マリアージュ」。信州の個性豊かな郷土食に合う地酒(日本酒、ワイン、クラフトビール、シードルなど)を発見し、「信州版マリアージュ」という、まだ知らない新しい魅力を発見するイベントです。
「和食とワインってこんなに合うの?」「山賊焼きに意外な組み合わせ!」など、このイベントでしか聞けない情報ん盛りだくさん!みなさんもお家やお店で試してみたくなること間違いなしです。
▼イベントの様子は「abn5ch」さんのYouTubeでご覧いただけます。
マリアージュの宴とGI長野とは?
東京銀座にあるミシュラン2つ星レストラン「ESqUISSE」 総支配人 若林氏が信州地酒をセレクトし、タレントの三四六さんをはじめ、ゲストがイベントを盛り上げます。当日は松本会場、軽井沢会場とオンライン中継しイベントトークを展開、さらなる地酒の魅力を深堀りします。
GIは正式には「酒類の地理的表示(GI:Geographical Indication) 」の略で、産地ならではの品質や社会的評価等が確立されている酒類について、その産地内で生産され、各生産基準を満たす商品だけが、その産地名(地域ブランド)を独占的に名乗ることができる国の制度です。
GI長野は令和3年6月に日本酒・ワインが全国初の同時指定を受けました。長野県原産地呼称管理制度の考え方を踏襲して原料を長野県産のみに限定し、製造から瓶詰までも県内で行うことを生産基準とする、まさに長野の酒を産み出すための制度です。日本酒・ワインをお店で購入する際は下記(右記)マークを参考にしてみてくださいね!
※制度の移行期間のため、長野県原産地呼称管理制度のマークを使用した日本酒・ワインも現在は販売されています
出演者のご紹介
若林 英司 氏
長野県生まれ。有名店のシェフソムリエとして長きにわたり活躍、その道30年。
日本だけでなく海外でも勤務経験があり、スクールの講師を勤めるなど幅広く活躍中。
現在は銀座の一流フレンチレストランの支配人兼シェフソムリエとして勤務し、オープン1年足らずで某グルメガイドの2つ星を獲得した。
松山 三四六 氏
1970年東京都生まれ。小学校から大学まで柔道で全国大会優勝や、オリンピックを目指す。長野県内ではラジオパーソナリティでの活動から始まり、その後、長野朝日放送(abn)の番
組のメインMCを長年務めるなど、多方面で活躍。現在は、メディア各社のほか自身のyoutubeチャンネルなどでも信州の魅力を伝えている。
楠 茂幸 氏
楠わいなりー株式会社(須坂市) 代表取締役。
黒河内 貴 氏
株式会社仙醸(伊那市高遠) 代表取締役。
勝山 拓海 氏
株式会社松本ブルワリー(松本市) 醸造責任者。
池内 琢郎 氏
株式会社サノバスミス(大町市) 醸造責任者。
会場は長野駅前の欅屋びくら
「マリアージュの宴」イベントが行われたのは、長野駅前徒歩1分の立地にある欅屋 びくらさん。ウェストプラザ長野の10階にあり、長野駅周辺の夜景を見渡しながらお食事を楽しめます。トレードマークは樹齢380年の欅の木、創業50年を超える老舗居酒屋です。
乾杯は「ワイン」か「日本酒」お好みで!
まずは食前酒で乾杯します!
食前酒といえば果実酒やシャンパンなどが思い浮かびますが、出てきたのはワインと日本酒。三四六さんの元気な「かんぱ〜い!」の声で宴がスタートしました!
若林さん曰く「ワインはスッキリしていて温度もちょうどよく、お料理が食べたくなるようなお味」。標高が高く、気温差の大きい長野県でつくられたワインはストレスがかかるために酸味がのり、キレのある繊細な味に仕上がるのだそう。まさに食前酒にぴったりな一杯です。また長野県の日本酒は口当たりが柔らかく、喉越しが良くて少しとろみがあるのだとか。
今回のイベントではこうした「長野県産」の地酒がたくさん登場します。特に長野県産の基準を満たした日本酒やワインは国から「GI長野」の認定を受けていることをご存知でしたか?信州の地酒を購入するときの参考にしてみてくださいね。
GIは正式には「酒類の地理的表示(GI:Geographical Indication) 」の略で、産地ならではの品質や社会的評価等が確立されている酒類について、その産地内で生産され、各生産基準を満たす商品だけが、その産地名(地域ブランド)を独占的に名乗ることができる国の制度です。
GI長野は令和3年6月に日本酒・ワインが全国初の同時指定を受けました。長野県原産地呼称管理制度の考え方を踏襲して原料を長野県産のみに限定し、製造から瓶詰までも県内で行うことを生産基準とする、まさに長野の酒を産み出すための制度です。日本酒・ワインをお店で購入する際は下記(右記)マークを参考にしてみてくださいね!
※制度の移行期間のため、長野県原産地呼称管理制度のマークを使用した日本酒・ワインも現在は販売されています
ワインと和食の意外なマリアージュ
はじめはワインと和食の意外なマリアージュ、長いもの磯部焼きが登場しました。高温で網焼きした長いもに藻塩が添えられています。須坂市にある楠わいなりーさんのワイン「日滝原」は和食に合うワインをコンセプトにしており、フルーティーな香りとシャープな酸味が持ち味です。
若林さん 料理は工夫なので、相性を考えてひと手間加えるかどうかで決まります。例えば藻塩の塩味はワインの甘みを引き立てる力を持っています。パーツごとの味や香りを意識して、単体で飲むよりもお互いの美味しさを引き立てることができるのです」。
日本酒にクリームチーズ?信州サーモンとのマリアージュ
お次は日本酒とチーズの組み合わせです。伊那市高遠 仙醸さんの黒松仙醸 純米吟醸は木島平村産の金門錦を使用し、フルーティーでキレのある日本酒です。マリアージュするのは、わさび漬けとクリームチーズのカナッペ。クリームチーズとわさびは安曇野産です。信州サーモンと信州牛がジャーキーの乗った、信州尽くしの逸品。
若林さん 良いマリアージュをするためには、お互いを知る必要があるんです。苦味とクセのある黒松仙醸と、酒粕を使ったスパイシーさのあるわさびが合わないわけありません。
クリームチーズのミルキーさと日本酒のじわ〜っと広がる酸味が交わることにより苦味が消え、わさびのスパイシーさでグッと味がしまるのだそうです。
クリームチーズだからワインが合いそう、なんて思っていたけれど・・素材をよく知れば、意外な組み合わせもうまくマリアージュするんだなあ!
ビール×山賊焼きの王道コンビを味変でもっと楽しもう!
続いて出てきたのは、塩尻市や松本市の名物「山賊焼き」と松本ブルワリーのビール。一見王道の組み合わせにも見えますが、ある調味料を加えて味変を楽しみます。松本ブルワリーの「Traditional Bitter」はイギリスのパブでは定番のスタイルであるビターエール、麦芽の風味が豊かに香るエールです。
山賊焼きの油を切ってくれる力もあるから、一緒に飲むと美味しさ倍増!
若林さん 松本ブルワリーの美味しいビールをもっと楽しむために、ここから味変をしてみようと思います。醤油を持ってきてください!
醤油と一緒に出てきたのは、同じく松本ブルワリーさんの「Castle Stout」。からす城と呼ばれる松本城のように黒いビールです。出演者の三四六さんからは「コーヒーのよう」という声も上がりました。苦味と芳醇な香り、複雑な味わいは、先ほど飲んだ「Traditional Bitter」とは全く異なります。
若林さん 醤油は大豆を発酵させて長い年月寝かせたものですよね。「Castle Stout」は麦芽を焦がした時のビターと苦さと、コーヒーのような立ち上がる香りが特徴。醤油とは、同じ発酵食品のような相性の良さがあります。一緒に飲むとガツンときていた苦味がスッと落ちて醤油の甘辛さと一体化し、ビール本来の旨さがより引き立つようなマリアージュです。
ビールの味に合わせて調味料を変える一工夫・・!お見事!
ハードサイダー(シードル)にリンゴの天ぷら?!
最後に登場したのは、りんごと野沢菜の天ぷら。信濃大町のハードサイダー「Son of the Smth Orijinal(サノバスミス オリジナル)」と組み合わせます。
サノバスミス オリジナルは、京都を拠点に活動する創作線香ブランド「 サンガインセンス 」との協業により生まれた、薬草の香気と果実味が絡み合うボタニカルサイダーです。グラニースミスの果汁を7号酵母で主発酵させた原液に、サンガインセンスが有機栽培したスウィートグラスを浸漬させてチューニングしています。スウィートグラスは、北アメリカ大陸特定地域原産のイネ科耐寒性多年草であり、ネイティブアメリカンにとっては非常に身近で大切な野草。バニラや桜餅のような甘やかで神聖な芳香を放ちます。
Son of the Smith公式HPより引用
若林さん まずはハードサイダーの香りを楽しんでみてください。タルトタタン(アップルパイ)のような、シナモンのような香りがしますね。ここにりんごの天ぷらを合わせてみましょう。りんごはシナノスイート、強い甘みと酸味が特徴です。藻塩をつけると甘みを抑えてくれますが、さらにシナモンをつけてハードサイダーと合わせます。
のような、シナモンのような香りがしますね。ここにりんごの天ぷらを合わせてみましょう。りんごはシナノスイート、強い甘みと酸味が特徴です。藻塩をつけると甘みを抑えてくれますが、さらにシナモンをつけてハードサイダーと合わせます。
シナモンを合わせるとデザートに変わった!ハードサイダーも止まりません・・!
信州の地酒と食を楽しもう!
2時間のイベントは美酒と逸品の連続であっという間に閉宴を迎えました。参加してみて、お酒の考え方が柔軟になった気がします。皆さんも、信州の地酒や名物をお店やご家庭で味わってみてくださいね。
今ならInstagramやTwitterで参加できる信州親酒キャンペーンも開催中!「信州の地酒セット」が当たるチャンスですよ。詳しくは信州の地酒と食の魅力再発見キャンペーンの公式HPをご覧ください。
▼松本市のユーチューバー「大西裕次郎」さんのチャンネルでも紹介されています!