長野県池田町を中心にまちづくり事業を行う信州池田活性化プロジェクト「Maple Tree」が、2月20日に池田町の蝶をまとめた『池田町の蝶類図鑑』を発行しました。
図鑑では池田町に生息する・生息した蝶116種が取り上げられており、現在生息する種については多くが写真付きで掲載されています。
池田町や安曇野・北アルプス地域にお住まいの方はもちろんのこと、県内外にお住まいの蝶や自然に関心のある方はぜひご購入ください。
『池田町の蝶類図鑑』の概要
本図鑑は長野県池田町に生息する、もしくは過去に生息した116種の蝶を網羅して紹介する図鑑です。
発行団体である信州池田活性化プロジェクト「Maple Tree」は2015年からフリーペーパー『いけだいろ』を発行してきました。
フリーペーパー内で2016年から連載を続けてきた池田の蝶特集が好評であったこと、バックナンバーが手に入りにくいことを踏まえ、過去の掲載内容をまとめたうえで図鑑にしたのが今回の『池田町の蝶類図鑑』となります。
図鑑内で掲載している写真と文章は、当団体のメンバーであり長年池田町で蝶の写真を撮影してきた宮田紀英さんによるもの。
図鑑発行の目的は、池田町の貴重な蝶を多くの皆さんに知ってもらうためです。また多くの蝶が生息する自然環境がまざまな要因でその多様性を失いつつあるため、蝶を通して身近な環境にあらためて目を向けていただけたらという思いもあります。
※この図鑑は2021年12月~2022年1月に行ったクラウドファンディングで集まった支援をもとに発行しました。延べ52人の皆さまから285,000円をご支援いただきました(直接の寄付を含む)。ご協力ありがとうございました。
『池田町蝶類図鑑』の3つの特徴
1つ目の特徴は「写真の美しさ」です。この図鑑の写真は蝶の写真家である宮田さんが2006年以降に撮影したものが中心です。宮田さんは記録としての写真ではなく、芸術としての写真にこだわり撮影し写真展も数多く行っているため、蝶に親しみがない人が見ても「きれい!」「かわいい!」と楽しめる内容になっています。
2つ目の特徴は「使いやすさ」です。76ページ、A5サイズとコンパクトで持ち運びしやすいサイズになっています。さらにコンパクトなサイズながら文字は太めで小さすぎないので、肉眼でもしっかり読むことができます。ご自身で使うだけでなく、知人友人や親族の蝶好きな人へのプレゼントとしてもおすすめですよ。
最後にこの図鑑の発刊にあたりSkima信州も支援・コラボレーションしており、図鑑内にはSkima信州掲載の記事「長野県は蝶の宝庫!〜信州で蝶を探そう〜」も掲載されています。
図鑑内には収まりきらなかった部分も含めてこちらの記事では全編読めるので、ぜひあわせて読んでみてください。
発行団体 メイプルツリー代表 伊藤さんへのインタビュー
『池田町の蝶類図鑑』発刊に際し、メイプルツリー代表の伊藤将人さんにインタビューを行いました。
ー図鑑の中でこだわった部分はどこですか?
伊藤:最もこだわっているのは説明の配置です。一般的な図鑑とは異なり、池田町や周辺市町村の人が読みやすいように平地の蝶・雑木林の蝶など周辺環境ごとに蝶をまとめました。さらに目次や構成を試行錯誤しながら生息環境や種が似ているものを近くに配置したので、使いやすい図鑑になっていると思います。
ー図鑑を読むことでどんなことがわかりますか?
伊藤:図鑑では蝶ごとに町内頻出度・生息状況の健全度・出現時期・食餌植物・越冬態・大きさを示しています。例えば庭のある植物の周りを蝶が舞っていたら、食餌植物と時期、写真を合わせることでどの種か特定することができます。蝶だけでなく食餌植物を通して、庭や周辺環境にある植物についても詳しくなれるのが良い点ですね。
ーこの図鑑を読むことでどんな視点が身につけられるでしょうか。
伊藤:図鑑を通して皆さんに意識していただきたい視点として「自然環境を意識する」ことがあります。蝶は環境の健全度を測る指標としてよく用いられます。蝶を通して日々暮らしている地域の自然環境が健全かどうか、変化したかどうかがわかるということです。
例えば今年は庭を舞っていた蝶が来年は飛来しなかったとします。気候や天候の変化ももちろんありますが、もしかしたらそれは周辺での開発による自然破壊や、人が手を入れすぎたことによって生態系が変わったからかもしれません。一度失われ変化した自然環境はなかなか元にもどりません。蝶を通して身近にある豊かで貴重な自然環境にも目を向けてもらえればと思っています。
最後に-オンライン購入はこちらから-
『池田町の蝶類図鑑』はオンライン販売サービスBASEにて1冊1,200円で販売しております。
以下のページより販売ページを閲覧できますので、ぜひご購入ください。