大町市「八坂」ってどんなところ?眺めあり食ありの山村、大町市旧八坂村をめぐろう!

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こんにちは。Skima信州のsyakugaこと宮田紀英です。

今回は、大町市の東側に位置する山村、八坂地区のオススメスポットを紹介します!大町市八坂(旧八坂村)は、大町市東部に位置する山村です。現在の人口は約800人と、戦後の四分の一程度となっています。ほどよい秘境感のある山村らしい景色が、村の随所に広がっています。

大町市八坂

八坂村は「山村留学発祥の地」として有名で、大町市を開催地とする北アルプス国際芸術祭の一会場にもなっています。「東方project」の原作者ZUN氏の母方の実家があるという噂も。

大町市八坂

八坂村南部を東西に貫くのが、大町市街地から国道19号の差切峡付近へ抜ける県道55号です。2車線の広い道路で、村の幹線道路といえます。ここから大町市美麻へと抜ける道路が県道497号。布川峠を経て村のシンボル、大姥山方面から犀川沿いの舟場集落へと抜ける道路が県道469号です。

今回は、筆者がオススメする八坂村の観光地を紹介します。

鷹狩山(たかがりやま)

大町市八坂

鷹狩山(たかがりやま)は村随一、いや大町市随一といっても過言ではない北アルプス展望スポット。大町市街地を背に壁のように迫る北アルプスからは崇高さすら感じてしまいます。無料の双眼鏡で街を走る車やアルプスを歩く登山者を見ることもできます。

頂上は標高1167m。丘のようになだらかで、展望台と「恋人の聖地」のオブジェ、レストラン「エコーハウス たかがり」、金毘羅神社などが立ち並びます。冬期は道路が閉鎖されてしまいますが、徒歩で登る人も多いようです。

大町市のライブカメラで、現在の様子を見ることもできます。お出かけ前に、是非チェックしてみてください。

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5月には新緑と残雪の山々を同時に楽しむことができる
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北アルプス・蓮華岳に沈む夕日。日没後の景色も夜景もオススメです

唐花見(からけみ)湿原

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唐花見(からけみ)湿原は、でできた平な土地にあります。

山の中にあるのに空が広く、木道からの景色は尾瀬を彷彿とさせます。湿地性、草原性の希少な動植物の棲家となっており、自然観察が好きな方にもオススメです。湿原内は周回できるようになっているので、景色や自然観察を楽しみながら半日ぐらい、思いっきりのんびりしてみてはいかがでしょう。夏場は蚊が多いので虫除けスプレー必須です。夜は熊の出没に気をつけましょう。

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駐車場にある案内図には、代表的な動植物の名前も羅列されている
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藤尾山覚音寺(ふじおさんかくのんじ)

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藤尾山覚音寺(ふじおさんかくのんじ)は創立は平安時代にまで遡るといわれる、長い歴史を誇るお寺です。県道55号から標識を頼りに下ること車で10分、人気の少ない谷あいの山に現れる大きな寺がこの覚音寺です。本堂と観音堂、庫裏を見ることができます。

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仁科三十三番札所巡りでは二十二番目の札所です。

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国重要文化財に指定されている仏像が3体安置されています。八坂村教育委員会が設置した看板には、写真付きで仏像の様子が紹介されています。「千手観音立像」はその中でも最も古いもので、治承3(1179)年作、像の高さは168cm。この地を統治していた仁科氏の豪族、仁科盛家らが作り、胎内に自らに縁のある木札等を納入していましたが、これは当時京都で行われ始めた作法をいち早く取り入れたものだと云われています。脇侍の「持国天立像」と「多聞天立像」も平安の建久年間(1190-1199)に作られたもので、歴史的側面、芸術的側面の双方から評価されています(詳しくは現地の看板をご覧ください)。

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棚田(重太郎の棚田など)

大町市八坂

山がちな地形の八坂地区ですが、水源に恵まれた土地で、稲作が可能な集落もあります。とりわけ「重太郎の棚田」は農林水産省が認定する「日本の棚田百選」に選ばれており、のどかで豊かな山村風景を満喫することができます。また、八坂から美麻へ車を走らせると、谷底まで続く緩傾斜を利用した切久保集落の広大な棚田を見ることができます。こちらは今世紀に入ってから整備が進んだようです。

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八坂の大滝

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八坂には有名な滝が3本ほどありますが、その中でも最もアクセスが良いのが八坂の大滝。県道55号沿いにあります。それにしても、名前のヒネリのなさよ、清々しい。

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県道55号沿いにある駐車場。

駐車場から遠巻きに見るのもよいですが、遊歩道に入るのがおすすめです。滝の裏をくぐり抜けることができ、その周辺には観音堂などの建物を見ることができます。

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ところで冬期は氷爆が形成されて美しいそうですが、私はまだ見たことがありません。ぜひとも今シーズン、見に行きたいものです。下の画像は2021年1月初旬に撮影したものです。このシーズンは寒い冬と言われましたが、日中の気温が高いためか氷瀑はほとんどありませんでした。

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この日立ち寄った八坂の最北部にある熊襲滝(くまそのたき)をおまけで載せておきます。県道394号沿いにあり、アクセスするには美麻か長野市大岡、信州新町を経由しなければならず、八坂の大滝からは車で30分ぐらいかかります。ただし、道路からすぐ見えるという点ではお手軽です。

大町市八坂
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↑2020年7月8日、台風の影響で大雨が降った時の大滝の様子。

大姥山(おおうばやま)

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大姥山(おおうばやま)は金太郎が大姥と暮らしたと言い伝えられる伝説の山。標高1006m(三角点は1003mのピークにあります)。

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登山ルートには急な「金太郎の遊歩道」と緩やかな「大姥の遊歩道」がありますが、おすすめは前者。登山口(標高約700m)は大姥神社本宮の近くにあり、そこから岩場や鎖場を直登していく道は、低山ながら登り応え十分。しかもゆっくり歩いても1時間程度で頂上に到達できるというお手軽さです。

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途中にある大きな洞穴は金太郎の生誕地と口伝されています。山頂は眺望に優れ、金太郎のお父さんといわれる北アルプスの有明山もバッチリ見えます。

大町市八坂
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山頂から北アルプスを望む。中央左に有明山の姿がみえる

金熊温泉・明日香荘 金太郎之湯

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八坂で温泉といえば明日香荘。金熊温泉の名は、八坂村の谷を流れ下る金熊川に因んでいますが、そもそも「金熊」とは、金太郎と熊がこの川の水辺で相撲を取っていたという伝説に由来するそうです。

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宿泊施設ですが日帰り入浴もできます。露天風呂はありませんが、大浴場からは八坂の山並みが一望でき、至福のひとときを過ごせます。サウナもありますが2020年12月現在では感染予防のために閉鎖されていました。

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お風呂上がりには牛乳!も良いですが、ぜひ灰焼きお焼きをいただきましょう。1個240円というリーズナブルな価格で、中身のぎっしり詰まったお焼きを堪能できます。具は季節や日によって変わるようですが、12月は野沢菜でした。

大町市八坂
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自宅に持ち帰って温めてみました
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中はぎっしり詰まっています

信州金熊温泉 明日香荘
長野県大町市八坂1160
日帰り入浴営業時間:10:00~21:00
入浴料金:一般550円、シルバー450円、小人300円
公式HP:http://asukasou.net/

大町市「八坂」ってどんなところ?まとめ

今回は大町市八坂のオススメスポットを紹介しました。ほかにも訪れたくなるようなスキマスポットはたくさんありますので、ぜひ散策してみてくださいね。

▼周辺(大町市)のスキマ観光記事はこちら

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この記事を書いた人

宮田 紀英

長野県池田町で蝶と蛾を中心とした自然写真の撮影を行っています。毎夏蝶の写真展を開催、フリーペーパー「いけだいろ」では自然に関する記事を執筆中。最近は山村集落探索や神社巡りも趣味。日本自然写真科学協会(SSP)会員、長野県地理学会、松本むしの会等所属。