屋敷温泉 秀清館|秘境「秋山郷」で大自然に囲まれた神秘の湯に浸かる

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こんにちは、温泉マニア大学生の力路郎(@OfAdriatic10)です。

長野県最北端の村である栄(さかえ)村。その南部にある山で隔てられた地域を秋山郷といいます。日本の秘境100選や信州三大秘境にも選ばれている日本屈指の大秘境。現代でも手つかずの大自然や独特の文化が残る、魅力あふれる面白い土地です。

その秋山郷には、多種多様な温泉がそろっています。下から順番に、小赤沢・屋敷・上野原・和山・切明と5つの集落がありますが、すべての集落で個性的な温泉が湧いています。

今回訪れたのは、屋敷集落にある屋敷温泉。古くから平家の隠し湯として村人から親しまれてきた温泉です。今は温泉旅館の秀清館(しゅうせいかん)が営業しています。

屋敷温泉は秋山郷で唯一の硫黄泉。大自然に囲まれた野趣あふれる露天風呂も楽しめます。そして、ここのお湯の特徴は“変化する湯色”。無色透明だったり、エメラルドグリーンだったり、乳白色だったり。とっても神秘的なお湯なのです。

一泊してゆっくりと楽しんできました!

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秘湯「屋敷温泉」へのアクセス

秋山郷への道はいくつかありますが、今回は新潟県津南町から国道405号線を南下していくルートを選択。これが一番メジャーなルートです。最近は道路が拡張されるなどしてアクセスも良好にはなってきましたが、やはり日本屈指の秘境には変わりありません。

屋敷温泉が見えました。屋敷集落の最も低いところ、川沿いに佇む一軒宿です。秘湯ムードがぷんぷん漂っています。

屋敷温泉の秀清館。素朴な建物です。建物の前にある囲い、この中に露天風呂があります。とても野趣あふれる環境ですね。

秀清館のお風呂は3つ!

・男女別内湯 各1

・混浴露天風呂 1

です。そう、混浴もあるのですよ。

お宿にチェックイン。手前を流れる中津川はイワナの宝庫らしく、お客さんには釣り人も多いそうです。この日は山登りの団体さんが一緒に宿泊。裏山の鳥甲山に登った帰りだそう。苗場山や鳥甲山の登山拠点にもなっているお宿です。

入口のロビーでは、気さくな女将さんが出迎えてくれました。家庭的な良い雰囲気です。

エメラルドグリーンの内湯

男女別内湯の浴室は廊下の突き当たりにあります。入り口の扉には「殿方浴室」「婦人浴室」とレトロな文字が。

浴室の扉を開けると・・・おおお!すごい色だ!なんと美しいエメラルドグリーン。光を浴びて美しく輝いています。

別の角度からも。日の当たり具合による違いなのか、こちらから見た写真の方が白く濁っているように見えます。もちろん入浴剤などではなく自然の色ですよ。こういったグリーンのお湯はすごく珍しい!

湯口に近づいてみた。熱湯がかなり大量に投入されています。硫黄由来の析出物もびっしりで、硫黄臭も強く感じます。

強烈な硫黄の香りに包まれながら熱いお湯にじっと浸かる。成分が濃いので長湯はできませんが、すぐに身体もポカポカになります。

メインの浴槽ともう一つ、小さな浴槽が隅っこにありました。寝湯のような造りですが、熱すぎて入れなかったです。

こちらは濁っておらず無色透明のお湯。しかし、硫黄の香りはやっぱり強烈でした。

大きな窓ガラスの開放感ある浴室です。奥に見えるのは小学校。校庭まではっきりと見えます。

翌日も内湯に入ってみました。色が少し変わったかな。エメラルドグリーンというよりかは、より乳白色に近づいた感じ。僕が行ったときはいずれも緑っぽい色でしたが、女将さんの話だと日によって無色透明や乳白色にも変化するそう。

ワイルドな混浴露天風呂

さあ、名物の混浴露天風呂へ。写真の下の方にある囲い。なんと、この中に露天風呂があるのです。目の前には駐車場があって、意識していないと池と間違えそうです。

露天風呂の周りはすだれで囲われて目隠しになっています。

カーテンをくぐって中へ。広く開放的な岩風呂です。この日は天気も良かったので、日差しをたっぷりと浴びながらの入浴となりました。それにしてもすごい大自然!

浴槽の両側に簡易的な脱衣所が2つあります。男女別なのかはよく分かりませんでしたが、扉もあるのでまあまあ安心。

実際お湯に浸かってみると、そこまで恥ずかしくはないかも。大きな岩が目隠しのようになっています。

この日のお湯は無色透明。こちらも内湯同様、硫黄臭がかなりキツいです。舐めてみると腐卵臭の強い香りが。ここまで強烈なものもなかなか無いかもしれません。

真ん中の巨石の上に乗っかって日光浴。秘境の大自然に囲まれて至福の時間を過ごしました。

脱衣所の壁には、『秋山のよさ節』と書かれた歌が。歌詞がなかなか意味深です。

源泉はすぐ近くから引いているみたいです。どうりでこのお湯の新鮮さ。湯口付近には巨大な湯の花が大量にあって大興奮します。

そんなワイルドすぎる露天風呂ですが、夜は特にオススメなのです。この露天風呂から眺める星空は格別ですよ。川の流れる音、虫の鳴く音、どれも大自然の中だからこそ聞こえてくる音なのかも。

秘湯って、やっぱりイイですね!

翌朝、また露天風呂に来てみました。お湯の色がきれいな乳白色に変わっていました。

庭に自噴する源泉を間近で見学

帰り際、お宿の横の庭で源泉らしきものを発見。屋敷温泉の源泉は掘削自噴だそう。おそらく奥の方にあるトンネルから湧いた源泉を、このパイプまで引いて分配しているっぽい。

パイプからは湧きたての源泉がこぼれ落ちていました。硫黄のいい香りがプンプン。

近づいてみます。白いゴテゴテの析出物がびっしり!お湯の濃厚さが伺えます。

宿の前には手作り感のある池がありました。透き通るきれいな水の中には、イワナのような清流の川魚が。宿泊すれば川魚はもちろん、秋山郷で採れたたくさんの山の幸を味わうことができますよ。

《温泉データ》

【屋敷温泉 秀清館(しゅうせいかん)】

泉質:硫黄泉

泉温:54℃

加水:なし

加温:なし

還流:掛け流し

住所:下水内郡栄村屋敷17599

電話:025-767-2168

料金:大人600円/小人300円

営業時間:11:00~15:00

定休日:不定休

公式ページ:http://www.syuuseikan.burari.biz/

日本屈指の秘境「秋山郷」。屋敷温泉は、その秋山郷の大自然の中にある正真正銘の秘湯です。秘湯ならではの飾り気のなさ、それが屋敷温泉の魅力のひとつではないでしょうか。

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長野県の温泉地数は224ヶ所、245ヶ所の北海道に次いで日本第2位!ちなみに温泉利用の公衆浴場数は、654ヶ所と日本一を誇っています。

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この記事を書いた人

力路郎

北信濃出身・大阪在住の大学生です。趣味は温泉めぐり。暇さえあれば全国の極上湯を求めて一人旅しています。現在300湯に入湯。山奥の湯治宿や鄙びた共同浴場に憧れます。