軽井沢町の銀座通りに位置する老舗「軽井沢つるや旅館」。
創業400年、江戸時代初期には中山道の宿場町・軽井沢宿の旅籠として栄えていました。軽井沢にゆかりのある芥川龍之介や室生犀星、堀辰雄なども滞在した文豪ゆかりの宿です。今回はそんなつるや旅館に宿泊した体験を記事にしようと思います。
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芥川龍之介や堀辰雄も過ごした「軽井沢つるや旅館」
つるや旅館は日本風木造建築な外観に、西洋風の内観をしています。本館、別館、奥館の3棟があり、奥館は大正時代に建てられたものを使っています。
軽井沢つるや旅館には大正時代から多くの文豪たちが訪れています。室生犀星は大正9年7月に滞在して以降は毎年訪れており、堀辰雄や芥川龍之介などにお宿のことを紹介したようです。堀辰雄も初めて訪れた翌年の大正13年には7月下旬から9月下旬まで2ヶ月ほど滞在しています。昭和8年頃には1人目の奥さん・矢野綾子も滞在しており、その出会いを描いた『美しい村』の舞台となっています。
▼軽井沢つるや旅館を訪れた主な文豪たち
- 大正9(1920)年:室生犀星 初めて来館
- 大正12(1923)年:堀辰雄 初めて来館
- 大正13(1924)年:芥川龍之介 初めて来館(旧ふじの部屋に滞在)
- 大正13(1924)年:菊池寛 来館(奥の雨翠荘に滞在)
- 大正13(1924)年:谷崎潤一郎 来館
- 昭和14(1939)年:萩原朔太郎 来館
- 昭和16(1941)年:島崎藤村 来館
- 昭和26(1951)年:志賀直哉 初めて来館
軽井沢つるや旅館のお部屋
今回は奥館に宿泊しました。大正時代に立てられた木造の家屋、7.5畳の和室です。使われている家具もアンティークなものばかりで雰囲気も良かったです。文豪たちが滞在したお部屋もこのような感じだったのでしょうか。堀辰雄好きの私にはたまらない体験でした!
蛇足ですが、堀辰雄をモデルに宮崎駿監督が描いた映画『風立ちぬ』で主人公が宿泊しているホテルは、同じく軽井沢にある万平ホテルのように見えますよね。ですがよく見ていると、主人公の泊まったお部屋の内観が軽井沢つるや旅館の奥館にそっくりであることが分かりました。堀辰雄『美しい村』に描かれる「油絵を描く少女」との出会いをモチーフとしているとすれば、映画に映画に登場していてもおかしくはありませんね。
玄関の近くには洗面台とお手洗い、ミニ冷蔵庫があります。お風呂に持っていけるカゴも便利で味がありました。宿泊したのは9月中旬ですが、すでに朝晩は寒くて暖房を付けたほど。昔のお部屋な上に日当たりも良くなかったため、特別寒かったのかもしれません。
つるや旅館のお風呂
軽井沢の天然水を使ったミネラル湯、温泉ではありません。ミネラルを多く含む軽井沢の水を、麦飯石・トルマリン・ゲルマニウム等の活性石に通すことで、やわらかいお湯を作っているそうです。窓からは小さな庭園が見える、和洋折衷なお風呂。清潔感があって新しめの浴室でした。
周辺スポット「旧軽井沢」を歩く
最後につるや旅館のある旧軽井沢の銀座通りをご紹介します。昼間に行くと混んでいる時も多い旧軽井沢ですが、朝は人通りも少なくておすすめ。意外と朝早くから営業しているお店も多く、素泊まりならモーニングをしに散歩しても良いかもしれません。わたしはパンを買って40分ほど散策しました。朝の軽井沢は静かで爽やか、宿泊したからこそ味わえるぜいたくです。
【軽井沢】文豪ゆかりの宿「つるや旅館」まとめ
軽井沢つるや旅館をご紹介しました。個人的には堀辰雄ゆかりの地としてぜひ訪れてみたい場所でしたので、今回は楽しい旅になりました。詳細や料金などは下のリンクからご覧ください!
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