中山道(なかせんどう)は、江戸と京都を結ぶ五街道のひとつ。
長野県内では軽井沢町の軽井沢宿から南木曽町の妻籠宿までを通っています。長野県を縦横に走る中山道を歩けば、土地の歴史や文化が見えてくるかもしれません。
まずはわたしの作った簡単な位置関係マップをご覧ください(とても時間がかかりました)。
長野県内を通る街道の中でも宿場の数、距離共にダントツの1位。「宿場」と聞いて思い浮かぶ方の多いであろう奈良井宿や妻籠宿なども中山道にあります。
まだ踏破したわけではありませんが、記録のためにまとめました!北東端の軽井沢宿からご紹介。
長くなりますので、飛ばしたい方は目次の項目をクリックしてくださいね!
参考にした文献(一部)
基本的には行って見た情報(看板やパンフレットなど)を参考にしていますが、下記の文献も勉強になります!歴史については、昭和時代に発売された文献を購入し、そちらも引用しています。
中山道の宿場情報一覧
中山道の宿場名と所在地一覧です。個別の記事がある場合はリンクを貼っているので詳しくはそちらもご参照ください!
宿場名 | 所在地 | 備考 |
---|---|---|
軽井沢宿 | 軽井沢町旧軽井沢 | |
沓掛宿 | 軽井沢町中軽井沢 | |
追分宿 | 軽井沢町追分 | 北国街道起点 |
小田井宿 | 御代田町 | |
岩村田宿 | 佐久市岩村田 | 佐久甲州街道へ続く |
塩名田宿 | 佐久市塩名田 | |
八幡宿 | 佐久市八幡 | |
望月宿 | 佐久市望月 | |
(茂田井宿) | 立科町茂田井〜佐久市 | 間宿 |
芦田宿 | 立科町芦田 | |
長久保宿 | 長和町長久保 | |
和田宿 | 長和町和田 | |
下諏訪宿 | 下諏訪町 | 甲州街道と連結 |
塩尻宿 | 塩尻市 | 伊那街道と連結 |
洗馬宿 | 塩尻市洗馬 | 善光寺街道と連結 |
本山宿 | 塩尻市本山 | |
贄川宿 | 塩尻市贄川 | |
奈良井宿 | 塩尻市奈良井 | |
薮原宿 | 木祖村 | |
宮ノ越宿 | 木曽町宮ノ越 | |
福島宿 | 木曽町福島 | |
上松宿 | 上松町 | |
須原宿 | 大桑村須原 | |
(長野宿) | 大桑村長野 | 間の宿 |
野尻宿 | 大桑村野尻 | |
三留野宿 | 南木曽町読書 | |
妻籠宿 | 南木曽町吾妻 | 馬籠宿(岐阜県中津川市)へ |
軽井沢宿(かるいさわ)|軽井沢町
軽井沢宿は、中山道にあった宿場町です。難所・碓氷峠の西側にあり、中山道で最も栄えたといわれています。明治時代以降は外国人観光客も増え、当時の面影を残すものは多くありません。
軽井沢宿の基本情報
名称 | 軽井沢(かるいさわ)宿 |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 沓掛宿 |
所在地 | 軽井沢町旧軽井沢 |
軽井沢宿のマップ
沓掛宿(くつかけ)|軽井沢町
中軽井沢駅の目の前にある沓掛宿。
沓掛宿の基本情報
名称 | 沓掛(くつかけ)宿 |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 軽井沢宿、追分宿 |
所在地 | 軽井沢町中軽井沢 |
観光プラン |
沓掛宿のマップ
追分宿(おいわけ)|軽井沢町
軽井沢町の追分(おいわけ)宿。
多くの史跡が残っています。堀辰雄文学記念館、追分一里塚、本陣跡や高札場など見どころたくさん!宿場町としては軽井沢宿よりも風情が残っています。
追分宿の基本情報
名称 | 追分宿(おいわけ) |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 沓掛宿、小田井宿 |
所在地 | 軽井沢町追分 |
追分宿のマップ
小田井宿(おたい)|御代田町
岩村田宿と追分宿の間、御代田町にある小田井(おたい)宿。
本陣1軒、脇本陣1軒、旅籠5軒とそこまで規模は大きくないものの、まっすぐ広めな道が現存しており史跡もいくつか残っています。看板によると、皇女和宮をはじめとして宮家や公家の姫君がよく利用されたことから「姫の宿」とも呼ばれたとか。姫に人気だった理由が気になります。
小田井宿の基本情報
名称 | 小田井(おたい)宿 |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 追分宿、岩村田宿 |
所在地 | 御代田町 |
観光プラン |
小田井宿のマップ
岩村田宿(いわむらだ)|佐久市
佐久市岩村田にあった岩村田宿。
現在では昭和らしい商店街になっていますが、西宮神社や西念寺などの神社仏閣はそのまま残っています。
岩村田宿の基本情報
名称 | 岩村田(いわむらだ)宿 |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 小田井宿、塩名田宿 |
所在地 | 佐久市岩村田 |
観光プラン |
岩村田宿のマップ
塩名田宿(しおなだ)|佐久市
塩名田宿は千曲川を渡る手前にあり、その奥は段丘になっています。「塩灘」「塩灘太」とも書くことがあることから、この辺りが名前の由来であると考えられそう。明治時代から昭和初期までは、花街としても栄えたそうです。
塩名田宿の基本情報
名称 | 塩名田(しおなだ)宿 |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 塩名田宿、八幡宿 |
所在地 | 佐久市塩名田 |
観光プラン |
塩名田宿のマップ
八幡宿(やわた)|佐久市
八幡宿は中山道第24次の宿場。高良社を旧本殿に持つ八幡神社が由来です。近くには古墳や遺跡が発掘されており、平安時代に建てられた渡来人の社もある歴史ある地域。
八幡宿の基本情報
名称 | 八幡(やわた)宿 |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 塩名田宿、望月宿 |
所在地 | 佐久市蓬田 |
観光プラン |
八幡宿のマップ
望月宿(もちづき)|佐久市
平安時代からの豪族望月氏ゆかりの史跡を多く残す望月宿。本陣は門が復元され、「望月町歴史民族資料館」になっています。
望月宿の基本情報
名称 | 望月(もちづき)宿 |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 八幡宿、茂田井宿、 |
所在地 | 佐久市 |
観光プラン |
望月宿のマップ
茂田井宿(もたい)|立科町・佐久市
茂田井宿は中山道の間宿、佐久市と立科町にまたがります。現在でも江戸時代の街並みを残しつつ、約1.7kmの街道沿いに200戸以上の民家が並び、そのうち30棟が国の登録有形文化財です。
茂田井宿の基本情報
名称 | 茂田井宿(もたいじゅく) |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 芦田宿、望月宿 |
所在地 | 立科町茂田井、佐久市 |
茂田井宿のマップ
芦田宿(あしだ)|立科町
芦田宿は中山道にあった立科町の宿場町です。難所であった笠取峠の入り口にあたります。
芦田宿の基本情報
名称 | 芦田宿(あしだじゅく) |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 塩名田宿、(茂田井宿)、望月宿 |
所在地 | 立科町芦田 |
芦田宿のマップ
長久保宿(ながくぼ)|長和町
長久保宿は、中山道にあった宿場です。元は「長窪」と表記していましたが、好字を当てられました。和田峠と笠取峠の間にある大きな宿場町でしたが、度々水害に見舞われました。現在では川の位置を人工的にずらし、宿場町の姿を残しています。
長久保宿の基本情報
名称 | 長久保(ながくぼ)宿 |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 和田宿、芦田宿 |
所在地 | 長和町長久保 |
観光プラン | 宿場めぐりに紙漉き体験。歴史を肌に感じる長和町観光プラン |
長久保宿のマップ
和田宿(わだ)|長和町
和田宿は、中山道にあった宿場です。下諏訪宿までは難所・和田峠を超える長丁場。秋葉街道の和田宿とは別。
和田宿の基本情報
名称 | 和田(わだ)宿 |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 長久保宿、下諏訪宿 |
所在地 | 長和町和田 |
観光プラン | 宿場めぐりに紙漉き体験。歴史を肌に感じる長和町観光プラン |
和田宿のマップ
下諏訪宿(しもすわ)|下諏訪町
甲州街道と中山道の交わる下諏訪宿。交点には諏訪大社下社秋宮が鎮座しています。
下諏訪宿の基本情報
名称 | 下諏訪(しもすわ)宿 |
所属街道 | 中山道、甲州街道 |
周辺の宿場 | 和田宿、塩尻宿、上諏訪宿 |
所在地 | 下諏訪町 |
観光プラン |
下諏訪宿のマップ
塩尻宿(しおじり)|塩尻市
準備中。
塩尻宿の基本情報
名称 | 塩尻(しおじり)宿 |
所属街道 | 中山道、伊那街道 |
周辺の宿場 | 下諏訪宿、洗馬宿、郷原宿 |
所在地 | 塩尻市 |
観光プラン |
塩尻宿のマップ
ちょっと寄り道!中山道と善光寺街道の分かされ
元は洗馬宿近くの枡形にあった中山道と善光寺街道のわかされ。分かれ道です。塩尻市洗馬宿へ行く少し手前にありました!
洗馬宿(せば)|塩尻市
洗馬宿の本陣跡は上のように看板だけ残っていました。このおうちは、本陣宅なのでしょうか・・?昭和にあった「洗馬の大火」により、古い建物は軒並み消失してしまっているとのこと。
「洗馬」の名前は、木曾義仲が馬を洗ったからという伝説が残っています。
洗馬宿の基本情報
名称 | 洗馬(せば)宿 |
所属街道 | 中山道、善光寺街道 |
周辺の宿場 | 塩尻宿、本山宿 |
所在地 | 塩尻市 |
観光プラン |
洗馬宿のマップ
本山宿(もとやま)|塩尻市
木曽路の入り口にあたる本山宿。蕎麦切り発祥の地でもあります。
本山宿の基本情報
名称 | 本山(もとやま)宿 |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 洗馬宿、贄川宿 |
所在地 | 塩尻市 |
観光プラン |
本山宿のマップ
贄川宿(にえかわ)|塩尻市
塩尻市の贄川(にえかわ)宿。
贄川宿本陣跡、贄川御関所、国指定重要文化財の深沢家住宅などがあります。
贄川宿の基本情報
名称 | 贄川(にえかわ)宿 |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 本山宿、奈良井宿 |
所在地 | 塩尻市 |
観光プラン |
贄川宿のマップ
奈良井宿(ならい)|塩尻市
木曽路の中で観光地として、宿場町の雰囲気を残す奈良井宿。「奈良井千軒」と謳われる街並みは南北約1km、東西約200mに及びます。
五平餅やお蕎麦など、長野県らしい郷土食もおすすめ!
奈良井宿の基本情報
名称 | 奈良井(ならい)宿 |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 贄川宿、藪原宿 |
所在地 | 塩尻市 |
観光プラン |
奈良井宿のマップ
藪原宿(やぶはら)|木祖村
中山道と、高山へと向かう飛騨街道が交差する藪原宿。現在では看板が残されているのみですが、街並みの面影を感じることはできます。
藪原宿の基本情報
名称 | 藪原(やぶはら)宿 |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 奈良井宿、宮ノ越宿 |
所在地 | 木祖村 |
観光プラン |
藪原宿のマップ
ちょっと寄り道!巴ヶ淵
藪原宿と宮ノ越宿の間には、巴ヶ淵があります。木曽義仲公の愛妾・巴御前にちなんだ名前。
木曽義仲公の観光スポットは、木曽義仲公の史跡をめぐる。義仲館、林昌寺、巴淵ほか。に詳しく掲載されています!
宮ノ越宿(みやのこし)|木曽町
準備中。
宮ノ越宿の基本情報
名称 | 宮ノ越(みやのこし)宿 |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 藪原宿、福島宿 |
所在地 | 木曽町 |
観光プラン |
宮ノ越宿のマップ
福島宿(ふくしま)|木曽町
中山道らしい木曽福島の街並みを楽しむなら、福島宿の「上ノ段」を歩くのがおすすめ。復元された江戸時代の木造建築を見ることができます。下の段に行く途中には、高札場も残っています。高札場とは昔の掲示板のようなもの、江戸時代頃に使われていました。
福島宿の基本情報
名称 | 福島(ふくしま)宿 |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 宮ノ越宿、上松宿、 |
所在地 | 木曽町 |
観光プラン |
福島宿のマップ
上松宿(あげまつ)|上松町
準備中。
上松宿の基本情報
名称 | 上松(あげまつ)宿 |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 福島宿、須原宿 |
所在地 | 上松町 |
観光プラン |
上松宿のマップ
ちょっと寄り道!寝覚の床
木曽の名勝・寝覚の床にも寄り道。臨川寺から拝観料を払って入り、大きな岩を飛び越えながら進むアトラクションのような面白さがあります。
詳しくは関連スキマ記事をご覧ください!
- 関連スキマ記事:木曽の名勝「寝覚めの床」と臨川寺・ねざめ亭へ。
須原宿(すはら)|大桑村
準備中。
須原宿の基本情報
名称 | 須原(すはら)宿 |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 上松宿、野尻宿 |
所在地 | 大桑村 |
観光プラン |
須原宿のマップ
野尻宿(のじり)|大桑村
野尻宿は中山道、木曽路にあった宿場町です。
奈良井宿に次いで長い街並みが続いています。敵の侵入を防ぐために曲がりくねった街並みは「野尻の七曲り」と呼ばれています。東端にある「はずれ」という屋号も見どころ。
野尻宿の基本情報
名称 | 野尻(のじり)宿 |
所属街道 | 中山道(木曽路) |
周辺の宿場 | 三留野宿、須原宿 |
所在地 | 大桑村野尻 |
観光記事 |
野尻宿のマップ
ちょっと寄り道!阿寺渓谷
木曽では外せない人気観光スポット阿寺渓谷(あてらけいこく)はこの位置にあります。おすすめの季節は夏か秋。
詳しくはスキマ記事をご覧ください!
- 関連スキマ記事:木曽・阿寺渓谷は夏のアウトドアと観光におすすめ!
さらに寄り道!柿其渓谷
さらに南下すると、阿寺渓谷と同じくエメラルドグリーンが美しい柿其渓谷(かきぞれけいこく)へ。滝と紅葉、渓谷の鮮やかさが魅力です。
- 関連スキマ記事:木曽「柿其渓谷」の紅葉を見にサクッとハイキング。
三留野宿(みどの)|南木曽町
三留野宿は中山道41番目の宿場町です。かつては妻籠宿と並んで大きな宿場でしたが、4度の火災に遭い現在はわずかに面影を残すのみ。三留野の名は「御殿(みどの)」に由来するといわれています。
三留野宿の基本情報
名称 | 三留野宿(みどのじゅく) |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場町 | 妻籠宿、野尻宿 |
所在地 | 南木曽町読書4004 |
関連スキマ記事 |
三留野宿のマップ
妻籠宿(つまご)|南木曽町
妻籠宿は中山道の宿場です。長野県側の最南端でもあり、木曽路の中では2番目に長い街並みを残しています。宿場上にある光徳寺は中部四十九薬師霊場、木曽七福神の霊場。
妻籠宿の基本情報
名称 | 妻籠宿(つまごしゅく) |
所属街道 | 中山道 |
周辺の宿場 | 馬籠宿、三留野宿 |
所在地 | 南木曽町吾妻 |
観光プラン |
妻籠宿のマップ
中山道の宿場町まとめ
中山道の宿場と街道沿いの観光スポットについて、わたしが体験してきた情報を基にまとめて整理しました。まだ写真、情報など不足している箇所もありますが、少しずつ集めていく予定。
実際に宿場を歩いてみると、往時の情景や人々の暮らしが浮かんでくるように感じます。
Skima信州でまとめている宿場・街道の記事は「信州の街道・宿場」特集ページをご覧ください!